丸投げくん

丸投げくん。

丸投げくんは忙しい。

無理難題を丸投げして、ジェット機で飛んでいく。

「無理だよ丸投げくん」と電話した。

「それは言わない約束よ」とやさしい声が返ってきた。

でも、そんな約束していない。




丸投げくん。

丸投げくんは忙しい。

「やっぱり無理だよ丸投げくん」と電話した。

丸投げくんは時限爆弾の話を始めた。

丸投げくんの体には時限爆弾が埋め込まれているそうだ。

きっと嘘だと思う。




丸投げくん。

丸投げくんは忙しい。

電話が切れて、しばらくしたら丸投げくんから電話がきた。

僕が無理だというから、他の人に投げたそうだ。


無理と言った僕がわるいのか。




丸投げくん。

丸投げくんは忙しい。

外国の友達にいい顔したいばっかりに、いっぱい買い物して帰ってきた。

お土産物を前に、「お土産はいらないよ丸投げくん」とは、いまさら誰も言えない。




丸投げくん。

丸投げくんは忙しい。

丸投げくんの体の中の時限爆弾が爆発しそう。

「あとは頼むよ」と丸投げくんはジェット機で飛んでいった。

みんな嘘だとわかってる。　

丸投げくんのジェット機に、無理難題も一緒に乗っけてやった。

丸投げくん驚くだろうな。




今日も来ていただいて、ありがとうございます。