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京の冬の旅「常林寺」 ~草花の天井画がほのぼの。

2018年01月24日 | お寺・神社・特別公開


庭は綺麗に手入れされていて気持ちがよい

常林寺(じょうりんじ)は、海のない京都に若狭から鯖(さば)を運んだ“鯖街道”の京都側の起点である出町柳(でまちやなぎ)にあります。交通の要所にあることもあり、往来する人々に昔から親しまれています。

「京の冬の旅」の公開期間中は、本堂にある阿弥陀様、草花の天井画、勝海舟の部屋を参拝・鑑賞することができます。大寺では味わえない、京都らしいぬくもりを感じさせる寺です。

鴨川の西岸の地名「出町」と東岸の地名「柳」が合体してできた駅「出町柳」は、大阪と京都を結ぶ京阪電車の終着駅で、洛北の鞍馬と八瀬に至る叡山電鉄の始発駅です。

駅から見える“賀茂川”と高野川が合流して“鴨川”になる合流地点「鴨川デルタ」は、“まったり”と京都の街を眺めることができる人気スポットです。駅を降りて東に歩くと京都大学、西に歩くと同志社大学があります。現代でも「出町柳」は人が集まる要所です。

鴨川沿いの川端通りに面した山門をくぐると、小さな庭と地蔵堂があります。庭は清掃が行き届いています。山門から中を見ると、入りやすそうな温かみを感じます。Google MAP ストリートビューでも境内を見ることができます。よろしければぜひ。

【Google MAP ストリートビュー】 

常林寺は、安土桃山時代に創建された浄土宗の寺院で、本堂は元禄時代の建立です。本尊の阿弥陀三尊は清楚なお顔立ちがすがすがしい気持ちにさせてくれます。天井画も見事です。2017年に亡くなった日本画家・野村はるみが、モザイク格子の中に色鮮やかな草花図77点を描いています。寺の佇まいと調和しており、優しさが溢れる秀作です。

本堂には「勝海舟の間」もあります。まだ若い頃に、海軍伝習生として長崎や神戸に向かう際に宿坊として使っていた部屋です。


この庭を9月に萩が覆いつくす

常林寺は「萩の寺」としてもよく知られています。初秋には萩の花が一面を覆いつくします。立ち寄りやすいところにある寺でもあり、オススメです。


「萩の寺」のPRもちゃっかり

こんなところがあったのか。
日本にも世界にも、唯一無二の「美」はたくさん。


第52回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開 「常林寺」
https://www.kyokanko.or.jp/huyu2017/huyutabi17_01.html#01

主催:京都市観光協会
会期:2018年1月10日(水)~3月18日(日)
原則休館日:日曜日10:00~13:00

常林寺(京都市観光サイト)
https://kanko.city.kyoto.lg.jp/detail.php?InforKindCode=10&ManageCode=134

※この寺は常時公開されていません。次の公開時期は未定です。



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