6月の京都はアジサイの瑞々しい花びらが各所で満開になり、夏の訪れを可憐に伝えてくれます。伏見にある競馬の神として名高い藤森(ふじのもり)神社は、京都有数のアジサイの名所としても知られています。
- コンパクトな紫陽花苑で大切に育てられた3,000株を近距離で楽しめる
- 競馬だけでなくビジネス/受験/恋愛など様々な勝負事の祈願でも人気の神社
- 京都のアジサイの名所としては、中心部からも近く行きやすい
近隣の伏見稲荷大社のような巨大な境内ではなく、こじんまりしています。子供が遊んでいる様子がとてもよく似合うような、地域密着型の親しみのある神社です。
藤森神社の創建は、飛鳥時代以前にさかのぼる説も含めて複数あるようです。室町時代に後花園天皇の勅命で6代将軍・足利義教(よしのり)が、現在の伏見稲荷の敷地にあった藤森神社を現在地に移したという伝承が藤森神社に伝わっています。山上にあった伏見稲荷の敷地を山の麓にまで広げるためです。
藤森神社の氏子は伏見稲荷周辺ですが、伏見稲荷の氏子は西に離れた東寺周辺です。氏子は通常神社の周囲に居住するため、矛盾しない説と考えられています。この説は伏見稲荷側には伝わっておらず、断定はされていませんが、歴史ロマンをくすぐる話です。
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5月5日に行われる例祭・藤森祭は、中世にはすでに行われていたようです。神輿と共に氏子エリアを巡行する「武者行列」と、走る馬の上で様々な曲芸を披露する「駆馬(かけうま)神事」が著名です。同じ日に行われる上賀茂神社の競馬(くらべうま)とは、勇壮に馬が走る祭では人気を二分しています。駆馬神事と競馬は開催時間がほぼ同じなので、はしご見物は不可能です。
この祭りの馬や武者のイメージが、現在の競馬や勝負事の神としての信奉の元になったと考えられています。
紫陽花苑の入口
藤森神社のアジサイは、紫陽花まつりの期間中だけ公開される紫陽花苑の中で育てられています。開花状況によってまつり期間は変動しますので、随時確認が必要です。
紫陽花苑は境内の北側と西側の二か所あります。いずれもコンパクトな敷地ですが、アジサイが高密度で育てられており、花びらとの距離が近いことが特徴です。神社の境内の高い木が近くにあるため、時間帯によっては日陰になることも多く、紫外線や熱さが気になる方にフレンドリーです。夏の花も美しさでは他の季節に引けを取りませんが、直射日光がやはり難敵です。
日陰でアジサイ見物
京都にもアジサイの名所は数多くありますが、藤森神社は都心から最も近いところにあると言えます。伏見稲荷と酒蔵の集まるエリアの中間にあります。ぜひお出かけください。
こんなところがあります。
ここにしかない「空間」があります。
伏見には行きたくなるところが本当にたくさん
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<京都市伏見区>
藤森神社
紫陽花まつり
【神社による行事公式サイト】
会場:第一/第二紫陽花苑
会期:毎年6月上旬から約1か月間、開花状況によって変動
(注)2019年の開園日は開花遅れのため未定、公式twitterでご確認ください
原則休館日:なし
入館(拝観)受付時間:9:00~17:70
※紫陽花苑以外の境内の拝観・見学には条件はありません。いつでも無料で拝観・見学できます。
◆おすすめ交通機関◆
京阪電車「墨染」駅下車、徒歩7分
JR奈良線「JR藤森」駅下車、西口から徒歩5分
JR京都駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:20分
京都駅→奈良線普通→JR藤森
【公式サイト】 アクセス案内
※この施設には有料の駐車場があります。
※イベント開催時は、道路の狭さ/渋滞/駐車場不足により、健常者のクルマによる訪問は非現実的です。
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