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京都・護王神社「夏越大祓」 ~茅の輪のお守りをもらって厳かにくぐる

2018年06月19日 | 祭・行事・季節の花

京都御所の西隣にある護王神社(ごおうじんじゃ)の夏越大祓(なごしのおおはらえ)は、地主神社とは大きく雰囲気が異なります。とても厳粛で、茅の輪くぐりもどこか凛としています。

護王神社は戦前の教育で天皇の忠臣の鏡とたたえられていた和気清麻呂(わけのきよまろ)を祀っており、ご利益も縁結びではなく「足腰の守護」です。参拝者層は、足腰の病気・ケガの回復を祈る老若男女や、足腰の守護を祈るスポーツ選手が多く、若者中心の地主神社とは大きく異なり多様です。

厳かな神事としての夏越大祓に参加したい、そんな方はぜひ護王神社を訪れてみてください。


ここは狛犬でなく狛猪

護王神社は境内にやたらとイノシシ(猪)が目立ちます。イノシシは和気清麻呂を救った神の使いなのです。

清麻呂は、奈良時代末期に権勢をふるった僧・道鏡が天皇になろうとした野望を打ち砕いた宇佐八幡宮神託事件の影響で、流罪になります。その道中に現れたイノシシが道鏡による刺客から清麻呂を救うとともに、清麻呂の足の病も治癒させて歩けるようにしたという伝説に基づくものです。


御千度車

参拝者の多くは表門に設置された「御千度車」を手で回し、境内に入ります。これを回すと足腰の病気・ケガの回復や備えにご利益があると信じられています。

境内で売られているお守りも、足腰やイノシシにちなんだデザインです。ピンポイントに訴求しているからでしょう、とても“ご利益があるように見える”のは不思議です。亥年生まれの人にとっても、とてもわかりやすいです。

【公式サイト】御神札・お守り



15:00から百度祓(ひゃくどはらえ)と呼ばれる、参列者全員によるお祓いの祝詞の唱和が始まります。祝詞は当日配布されます。この唱和があることで厳かな気持ちがぐっと引き締められます。続いて神事が行われ、茅の輪くぐりが始まります。



神事に参列すると「茅の輪のお守り」がもらえます。無料ですが、相応の志をする(賽銭を入れる)ことをお忘れなく。

夏越の祓の日は、和菓子・水無月(みなづき)を食べて残り半年の無病息災を祈ります。三角形の白いういろうの上に甘い小豆がのせられていて、ひんやりと初夏らしい趣のある和菓子です。

京都の和菓子店ではこの日に一斉に水無月が販売されます。数日前から出すところもあれば、当日限り、完全予約制と様々です。有名店が一堂に揃うデパ地下は、ものすごい行列になります。有名店は事前に販売方法を確認してからお求めになることをおすすめします。

【Wikipediaへのリンク】 水無月(和菓子)

こんなところがあるのです。
ここにしかない「美」があるのです。



京都の神様・仏様や織田信長など偉人に関するスピリチュアル話が満載


護王神社
http://www.gooujinja.or.jp/
原則休館日:なし

夏越大祓
会期:毎年6月30日(日付で固定)15:00
※雨天中止の場合があります。
※スタート時間は当日の神事の進行や天候に左右される場合があります。

おすすめ交通機関:地下鉄烏丸線「丸太町」駅下車、北改札2番出口から徒歩7分
JR京都駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:20分
JR京都駅→地下鉄烏丸線→丸太町駅
【公式サイトのアクセス案内】
※この施設に無料駐車場がありますが、夏越大祓当日は利用できません。


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