極私的映画論+α

+αは・・・日記です(^^;
最近はすっかり+αばかりになってしまいました(笑)

十二単衣を着た悪魔 (2019)112分

2022-02-26 18:15:22 | 日本映画(DVD・TV)





 優秀な弟に劣等感を抱いているフリーターの伊藤雷は、『源氏物語』のイベント会場でのバイトの帰り道、突然雷に打たれ、気づいたら『源氏物語』の世界にトリップしていた。不審者扱いされ牢に閉じ込められた雷は、口から出まかせで陰陽師・伊藤雷鳴を名乗る。そしてたまたま持っていた頭痛薬で皇妃を救い、本当に陰陽師として登用されることに。仕えることになった弘徽殿女御は、どこまでも合理的な切れ者で、その辣腕ぶりに誰もが恐れおののく最強美女だった。彼女は息子の一宮を帝にしようとの野心に燃えていた。しかしその前には、一宮の異母弟にして全てが超一流の光源氏が立ちはだかっていたのだが…。


 WOWOW ★★☆


 黒木瞳の監督作品。彼女はこれが3本目の監督作品ですが、なかなか丁寧に作っていると思います。
ただ、原作はファンタジーなので、それを突っ込むと身もふたもないのですが、主人公は過去にタイムスリップしたのではなく、小説の世界にトリップしたわけです。どうしても平安時代にタイムスリップしたとかんちがいしがちですが、あくまでもフィクションの世界にトリップしたわけですね。

 なので、劇中で何度も説明はありますが、「源氏物語」を知らないとあまり面白くありません。もちろん「源氏物語」が嫌いな人はこの作品を観ることはないでしょうけど。

 で、コメディかと思いきや、決してコメディではなく、なかなか真面目な作品なんですね。
だからこそ面白くないのかもしれません。

 もっともこの作品が可哀想なのは、この映画の公開日( 2020/11/06 )の数日前の2020年10月28日の夜に主演俳優が当て逃げ事故を起こしたということです。それ以前の同年9月8日にこの作品の重要な役どころの「桐壺帝」を演じた俳優が大麻取締法違反容疑で逮捕されたこともありました。またこの2人は同じ時期に公開された「とんかつDJアゲ太郎」にも出ているんですね。

 よくもまぁ公開したものだと思いますが、そういうスキャンダルがあったために作品の評価がめちゃ可哀想なことにもなっています・・・って、私も黒木瞳監督の丁寧な映画作りは評価しますが。

 

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