スケッチブック

写真と文章で、日常を記録に残す

審美眼

2007-11-28 15:26:38 | 水鳥

全天、厚い雲に覆われている
色のないモノクロの写真が出来上がった
雨が近いことを知っているのだろう、水鳥達はいつもより忙しく餌を追う
数日間の食いだめに余念がない





私の今日の目的は三種のセキレイをキッチリ撮影することだった
現れたのはこのセグロセキレイ
キセキレイとハクセキレイは顔を見せてくれなかった





修行僧が正座をして無我の境地に入っているように見えませんか
”彼”はかなり長い間このままの姿勢で居た
蕩々と流れる滝を眺めていた





三脚を片付けて、立ち去ろうとしたまさにその時に
目と鼻の先のテトラポッドの上にヒョッコリ現れた
急いでレンズカバーを外して撮ったのが、今日随一のカラー写真
上下のクチバシが黒いから雄
足を内股に揃えている姿はまるでお姫様

あの”香しい”男性に出会った
私はとんでもない勘違いをしていたので、彼の名誉回復をはかりたい
彼は対岸の紅葉を指差して、こう言った
橋脚と橋そのものを額縁に見立てて、あの紅葉を撮れば素晴らしい作品ができる
ただ問題は、山裾にあるあのブルーテントが邪魔なんだなあと
さらにこうも言った
姿勢を低くしてブルーテントを避けると今度は、あちこちにある
バーベキューの跡が入ってしまう
みんな川を汚すから困るなあと

最新の画像もっと見る

24 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
モノクロにぴったりの鳥 (あまもり)
2007-11-28 17:40:24
修行僧のようなカワセミがいいですね。
人も鳥も後ろ姿には何か哀愁が漂います。
テトラポットの上にちょこんととまっているカワセミ。
内股で上品なお坊ちゃまなんですね。
雨になるとエサの魚が捕れない・・・なるほど。
曇り空の川の流れにアオサギとセグロセキレイ。
演出者もモノクロに合わせたかのようです。
香しき男性はひょっとすると名のあるカメラマンかもしれませんね。
返信する
今 流行り? (Luna)
2007-11-28 18:17:22
一押しのカワセミ君。りりしい綺麗な顔つきに内股足。なにかしら人間社会の若者の様な雰囲気が漂いますね。長い時間かけて待ってると、いいものが撮れる見本を見せていただいた気がします。
なんでもセカセカがさがさ撮ってやろうなんて欲張りの私にはとても撮れない素材かもしれません(-_-;) 少し身習わさせていただかないと・・・
返信する
分かってよかったですね (花ぐるま)
2007-11-28 20:18:43
今晩は~
今日は都内で素晴らしい紅黄葉をいろいろ見てきました。
そしてキンクロハジロも!
写真には撮りませんでしたが。
前もってpoloさんのページで見ていたから。
香しき男性は実は有名な人?科も知れないと思いました。
でもブルーテントの人ではなくて良かったですね~

カワセミさん、凛として胸を張って遠くの?を眺めています。
撮っても美しい写真。
今日は空がどんよりしていて、新宿御苑も六義園もちょっとさえなかったのですが、今が紅葉の真っ盛り。
返信する
あまもりさん、こんばんは (polo181)
2007-11-28 20:59:59
コメントを有難う。そうそう、哀愁がぴったりの言葉です。カワセミはとても不思議なトリです。人を恐れずすぐ近くまでやってくることがあります。積極的に餌を求める時があれば、このようにながく静止している場合があります。クチバシが異常に大きくて足が小さい。それにこの内股が面白いです。まったくモノクロ写真になるかと思っていたら、綺麗なカワセミ君が登場しました。
香しき男性は、ホームレスではありませんでした。私が先着でしたから、彼のお気に入りの場所を占領していました。すぐに譲ったところ、彼は里山でヤマガラを探すと言って去って行きました。トリを愛し、自然を愛する人だと分かりました。名のある写真家かもしれません。
返信する
Lunaさん、こんばんは (polo181)
2007-11-28 21:06:52
コメントを有難う。トリ写真家はみなカワセミを撮りたがります。それは、体が非常に小さいこと、動きが速いこと、全身が奇跡的な色合いをしていることなどからだと思います。私は、どこでもトリを撮すときは、最低2時間は待ちます。3時間経って収穫が無いときは諦めます。静かに椅子に座ってじっとしていると、相手が私の方へ近寄ってきます。不思議ですねぇ。若い女性には無理かも知れませんが、同じ場所でじっと待っていると何かしら面白いものが見られるんですよ。
返信する
花ぐるまさん、こんばんは (polo181)
2007-11-28 21:17:58
コメントを有難う。都内は今紅葉が盛りですか。キンクロハジロはとても可愛らしいトリですね。あの冠羽がとてもユーモラス。
そうなんですよね、彼が話す言葉は一々もっともで、非常に高いレベルの話をします。里山の紅葉写真については、大きな拘りをもっていました。美に対する妥協をしない姿勢が窺われました。そうですね、私はてっきりブルーテントの人かも、と思ったのでした。目が綺麗です、話す言葉も綺麗です。写真については相当な知識の持ち主です。カワセミを見付けても、すぐにシャッターを切るのではなく、あちらへ、こちらへと移動して良いアングルを探しています。美へのこだわりです。
新宿御苑も六義園も紅葉真っ盛りでしょう。ただ、今日は光が少なかったので写真がなかなか難しい。でも、良いときに行かれました。明日から雨ですからね。
返信する
こんばんは (Jinbe)
2007-11-28 22:11:17
「滝を見つめるカワセミは何を思っているのか?」
などと考えてしまう程のんびりした光景に癒されます。
セグロセキレイやカワセミが見られるとは、良い環境ですね。羨ましい限りです。
返信する
今日の私のお気に入りは、、 (serena)
2007-11-28 22:11:27
最初の写真です。
モノクロなりに美しい、鳥の思いがけない姿勢も水の動きもアクションが感じられ「生きる」を感じました。
返信する
Jinbeさん、こんばんは (polo181)
2007-11-28 22:39:11
コメントを有難う。そうですね、カワセミはいったい何を考えているのでしょう。後ろ姿には哀愁が漂っているように思います。
そちらは、これから積雪の季節に入りますから、トリの撮影は難しいのでしょうか。逆に、関東では木々の葉を落としますから、トリを見やすくなります。でも、野鳥の知識が浅いので、名前には困るでしょう。
返信する
serenaさん、こんばんは (polo181)
2007-11-28 22:43:10
コメントを有難う。ああ、そうですか。最初の写真は全く白黒写真になってしまいました。アオサギが魚を追って飛び降りる場面です。確かに、彼は餌を求めて思わず飛び上がったのですから、生きる>ことにつながります。好意的なご感想を有難う。明日は関東の北部では雪だとの予報です。寒いですよ!
返信する

コメントを投稿