「誰かが始めなければならない。ほかの人が協力的でないとしても、それはあなたには関係ない。私の助言はこうだ。あなたが始めるべきだ。ほかの人が協力的であるかどうかなど考えることなく」
結論
~すべての悩みは対人関係の悩みである~
■アドラー心理学における外せない円環構造
ありのままを受け入れると(自己受容)⇒裏切りを恐れることなく「他者信頼」することができる。そして他者に無条件の信頼を寄せて、人々は自分の仲間だと思えているからこそ、「他者貢献」することができる。さらには他者に貢献するからこそ、「私はだれかの役に立っている」と実感し、ありのままの自分を受け入れることができる。すなわち「自己受容」することができる。
・アドラー心理学が掲げる行動面の目標(人生のタスク)
①自立すること ⇒自己受容
②社会と調和して暮らせること ⇒他者信頼、他者貢献
・上記の行動を支える心理面の目標(人生のタスク)
①私には能力がある、という意識をもつこと ⇒自己受容
②人々は私の仲間である、という意識をもつこと ⇒他者信頼、他者貢献
これらを様々な口実を設けて回避しようとする事態を指して、「人生の嘘」と呼びました。
では、どのようにしてプロセスを踏んでいけばよいのか
~過去に支配されない生き方・目的論~
■アドラー心理学における外せない目的論
・原因論の住人であり続ける限り、一歩も前に進めない
⇒アドラー心理学ではトラウマを明確に否定
自分の経験によって決定されるのではなく、経験に与える意味によって自らを決定する
・我々は皆、何かしらの目的に沿って生きている
⇒「人は変われる」を前提に考える
大切なのは何が与えられているのかではなく、与えられたものをどう使うか
~他者の課題を切り捨てる・課題の分離~
■アドラー心理学における外せない課題の分離(対人関係の入り口)
・我々は「他者の期待を満たすために生きているのではない」
⇒承認欲求を否定する
誰とも競争することなく、ただ前を向いて歩いていけばいい
・我々は「これは誰の課題なのか?」という視点から、自分の課題と他者の課題とを分離していく必要がある
⇒ポイントは「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのはだれか?」を考えること「自分の信じる最善の道を選ぶこと」、それだけ
・本当の自由とは他者から嫌われること
⇒他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを恐れず、承認されないかもしれないというコストを支払わない限り、自分の生き方を貫くことはできない。つまり、自由になれない。
~共同体の一部であって、中心ではない・共同体感覚~
■アドラー心理学における外せない共同体感覚
・対人関係のゴールは「共同体感覚」
⇒他者を仲間だとみなし、そこに「自分の居場所がある」と感じられるこ と。
共同体感覚とは、幸福なる対人関係のあり方を考える、もっとも重要な指標。ポイントは私とあなたを起点として考え、自己への執着(自己中心的)を他者への関心へと切り替えていくこと
⇒「他者からどう見られているか」ばかりを気にかける生き方こそ、「私」にしか関心がない自己中心的なライフスタイル
⇒人は「私は共同体にとって有益なのだ」と思えたときにこそ、自らの価値を実感できる。ポイントは自らの主観によって「私は他者に貢献できている」と思えること。
⇒他者との間に、一つでもいいから横の関係を築いていくこと。
意識の上で対等であること、そして主張すべきは堂々と主張することが大切
~いま、ここを真剣に生きる・自己肯定ではなく、自己受容~
■アドラー心理学における外せない自己受容
・「変えられるもの」と「変えられないもの」とを見極める
⇒我々は何かの能力が足りていないのではありません。ただ「勇気」が足りていないのです。
・今ここに強烈なスポットライトを当てる
⇒過去も未来も見えなくなり過去にどんなことがあったかなどあなたの
「いま、ここ」には何の関係もないし、未来がどうであるかなど「いま、ここ」で考える問題ではない。人生とは点の連続であり、連続する刹那である。どこに到達したのかを線で見ていくのではなく、どう生きたのか、その刹那を見ていく。そのことが理解できれば、人生を物語に見立てることは必要なくなるでしょう。
ありのままを受け入れると(自己受容)⇒裏切りを恐れることなく「他者信頼」することができる。そして他者に無条件の信頼を寄せて、人々は自分の仲間だと思えているからこそ、「他者貢献」することができる。さらには他者に貢献するからこそ、「私はだれかの役に立っている」と実感し、ありのままの自分を受け入れることができる。すなわち「自己受容」することができる。