「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
きのうのタイトル「勉強?もう少しがまん」は、「もう少しがまんして、しっかり勉強しましょう」という主旨にとられた方もいらっしゃったかもしれません。しかし実は、「勉強させるのはもう少しがまんして、勉強から解放してあげましょう」という主旨だったのです。従って、がまんするのはお子さんではなく、親御さん、ということです。
先日、中学生の生徒さんとの授業を行いました。授業の出だしで、「わたし、お母さんと勉強していてキレちゃうんだけど、変わらなくちゃいけないと思っている。どうしたら、変われるかなぁ」という、悩みの呟きとも相談ともいえるような発言がありました。
「うざい(気に触る)こと、言わないでほしい」「何回も間違えると怒られる。そんなに怒らないで、って言いたい」・・・。
でも、かと言って、怒るお母さんに怒りを向けて批判するのではありません。自分がキレないように変わらなくてはならない、と真剣に感じているのです。とても健気です。
教室の生徒さんは、ほんとうに生真面目で健気です。一方、親御さんは親御さんで、お子さんのことに本当に真剣ですから、怒りも現れてしまうのでしょう。
この生徒さん、このことを親御さんには言わないで、と言っていましたからその約束は守ります。でも、角度を変えて、お子さんの気持ちをお伝えしたいと思います。このブログをお読みくださっている方も、この気持ちを理解してあげていただけたらと思います。
わたしも20代の半ばぐらいで療育の仕事に携わったばかりの頃は、「さっき説明したのに」とか「聞いてなかったのかな」と思うようなことがありました。が、経験を積むに従って、生徒さんが頭の中で汗をかいているような状況が感じ取れるようになってきました。また、わからない時のわからなさ、といったものも理解できるようになってきました。さらに、このくらいで少し引いて解放してあげた方がいいなとか、もう少し押してがんばらせても大丈夫、というような手加減も直観的にわかるようにもなってきました。
発達障害をもつお子さんの家庭学習では、親御さんの学習援助を必要とする期間が往々にして長くなります。つまり親から自立しようとする意識が芽生える中学生や高校生の年齢においても直接的な学習援助が必要となることがありますから、その場合は自立期のお子さんの心理状態を理解した上で対応してあげなくてはなりません。
「本当はひとりで勉強したいんだけど、私はひとりではやりきらない」、というお子さんのジレンマを理解してあげましょう。そうしたら、お子さんとの対し方も少し変えられるかもしれません。
長く家庭学習を援助する親御さんにはお疲れのときもあるでしょうが、
「そんなに怒らないで・・」という呟きをどこか耳の片隅に残しておいてあげては、いかがでしょうか。
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造形リトミック研究所
>>発達障害 知的障害 Elephas/エレファース
公式サイト http://www.zoukei-rythmique.jp/
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