晴山雨読ときどき映画

“人生は森の中の一日”
山へ登ったり、本を読んだり映画を観るのは知らない世界を旅しているのと同じよ。
       

DVD 「女の子ものがたり」

2010年08月26日 | 映画
【story】
高原菜都美(深津絵里)、漫画家、36才。昼間のヒ゛ール、たらいで水浴、ソファで昼寝・・・スランフ゜真っ只
中のタ゛メ作家。
「彼氏も友だちもいない人に、人生の機微なんか描けるはずがない!」と新米編集者、財前(福士誠
治)から投げられたキツイ一言で、菜都美は心の奥にしまっていた子供の頃の“ともだち”のことを思
い出す――。未完成でいとおしいあの頃、いつも一緒だったみさちゃんときいちゃん。ある夏の日の
別れからずっとひとり。そう思ってきた菜都美が、故郷に帰って知った感動の真実とは・・・
 
”女の子版、スタンド・バイ・ミー”と銘打ってあるので、ずっと気になっていたDVDをレンタルしてきました。
「なっちゃん」「きいちゃん」「みさちゃん」の3人が繰り広げる思春期の頃の前半部は幾分面白みに欠けて退屈しましたが、しかしきいちゃんと本音で罵倒し殴り合いの喧嘩のシーンからぐんと彼女らに近づけました。10代の後半から20代の初めでしょう。きいちゃんとなっちゃんは早めに結婚したけれど、なっちゃんには漫画家になるという夢があった。けれど踏ん切りがつかず故郷を出る決心がつかない。幸せ溢れるきいちゃんの新婚家庭に3人で集まったが話題はどうしても結婚生活のことばかり。2人ともDVのダンナを認めてさえいる。情けないと切れたなっちゃんは部屋を飛び出します。呪文のように呟きながら坂を下るのです
彼氏がいたらシアワセで、いなかったら不幸か?お金があったらシアワセで、なかったら不幸か?夢があったらシアワセで、なかったら不幸か?

追いついたきいちゃんも同じ言葉をなっちゃんに返します。そして怒りに火がつき「あんたは自分のことを私らと違う人間やと思うてるやろ!」「ええ、そうよ」「あんたなんかこの町を出て行け、顔も見とうない」と殴り合いになっていったのです。女同士が泥まみれになって叩き合うのは、私自身経験ないし滅多にありません。彼女らが抱いていた未来に対する焦燥感や自分の才能への不安など手に取るように分かりました。私はその揺れを激しく爆発させるにはおりこうさん過ぎたなぁ~。今でも時々仕事をばりばりやっている独身の友人に会うと妬まく感じる一方で、変に気遣い彼女はどうなんだろうと音信不通になることも多々。勿論いつか時間が解決してくれます。
晩夏あの頃の自分を振り返るような胸きゅんとなる映画でした。



原作は、人気漫画家・西原理恵子さんの自叙伝的作品です。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (宵乃)
2010-08-27 11:37:54
タイトルから女の子たちのほのぼのした作品かと想像していたら、結構熱いんですね。

>しかしきいちゃんと本音で罵倒し殴り合いの喧嘩のシーンからぐんと彼女らに近づけました。

女の子同士の殴り合いのケンカ・・・凄いなぁ。わたしもしたことないし、周りで見たこともありません。
どちらかというと罵倒を聞くのは苦手なんですが、最終的には”胸キュン”なんですよね?
深津絵里は好きな女優さんなので、機会があったら観てみたいと思います。
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こんばんは (bamboo)
2010-08-27 22:04:03
起・承・転・結の転あたりから加速度的に話が盛り上がって来る映画でした。ネタバレを嫌う宵乃さんにラストを語れないのがとても苦しい。最後は胸きゅんより、さらにもっとぐっと胸にこみ上げて来るものがありました。尻上がりに良くなる映画と感じました。オススメです!

>深津絵里は好きな女優さんなので、機会があったら観てみたいと思います。
私も彼女が出演するならと~滅多に観ないドラマも一応チェックしますね
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