晴山雨読ときどき映画

“人生は森の中の一日”
山へ登ったり、本を読んだり映画を観るのは知らない世界を旅しているのと同じよ。
       

『棄霊島』 

2010年01月07日 | 
浅海は『棄霊』という文字を連想した。幾多の霊魂が棄てられた島のイメージが頭の中に広がった。眼下の殉教の島、軍艦島、それに日本列島の至る所から、無為に棄て去られた霊魂たちの慟哭が聞こえてくるような気がした。 暮れに、書店に平積みされた小説『棄霊島』を見つけ、夏帰省していた次男と軍艦島へ上陸し、荒廃したコンクリートの建物の黒い窓が髑髏の眼窩のように暗く光っていたのが甦りました。 作家は旅情ミステリ . . . 本文を読む