晴山雨読ときどき映画

“人生は森の中の一日”
山へ登ったり、本を読んだり映画を観るのは知らない世界を旅しているのと同じよ。
       

池澤夏樹著『光の指で触れよ』

2008年06月03日 | 
とても興味ある作品だった。家族制度、教育、食料事情、環境問題を含みながらスピリチュアルな霊的思想という雰囲気も漂わせている。 夫に生計をゆだねた専業主婦という立場をずっと考え続けて来た私には、子育ても終えて今や「家族考」は過去となりつつある。我が家では恋愛事件など起きなかったが、妻アユミが夫の恋愛を機に娘を連れて家を出て、妻と夫を巡る子供の関係性を煩悶する考察は等身大で理解できた。当たり前に生活し . . . 本文を読む