無題

詩とか

手を離した

2019-07-11 00:36:56 | 
手を離したんじゃない
手を切られた
手首が遠く離れた風を掴んだまま
遠く離れた

なんとかしようと
情報を集めても
集めるのが私なら
どうにもならない

電気を消して
カーテンを揺らさないように
星があるなら
見たのに

必要な優しさ
必要な強さが
無かった
育つはずの家の中に

簡単に終わらない
複雑な繊維になって
絡まって溺れても
時間が遅くなるだけ

怖い夢を見て叫んだら
手を握ってくれる誰か
そんな人いないんだから
不安を抱いた夜を愛する

全ては生きるための最小の犠牲
愛も知らない心のままでも