江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

もう一度言う!「オリンピックにギブアップを!」

2020-11-21 | 随想
4月のコロナウイルス第一波の時にこのブログで「オリンピックにギブアップを!」を訴えたが、この国の政府とマスコミは、未だオリンピックにしがみついている。

これを書いているのは11月20日だが、昨日の感染者数は全国で2388人。東京は初めて500人を超えた。
ヨーロッパの感染拡大も止まらないし、オリンピックの最大の市場であるアメリカも新規感染者数が過去最大となっている。

こんな中で、IOCのバッハ会長が来日し「観客を入れてのオリンピック開催に自信を持っている」とかたったと報じられた。
これに「何を言っているんだ?バッカ(ハ)じゃなかろか!」と思った人は多いに違いない。

4月の時点での論点は、次の三点だった。
① 世界的流行は今年の冬までには収まらない。
② 追加の経費が必要になる。それをコロナ対策に回すべきだ。
③ これ以上、アスリートを追い詰めるな。
 
現時点で何が変わっているだろうか。
何も変わっていないどころか、感染状況は明らかに悪化している。
さらに言えば、アメリカの感染状況は、あのトランプが大統領選挙の敗北を未だに認めず、政権移行が滞ることで社会的混乱を招き、全く終息に向かうような状況にはない。

日本も全く同様で、この国の政府は、コロナ対策と言いながら感染拡大につながる「Go to Travel」や「Go to Eat」には熱心だが、肝心の感染拡大を防ぐことについては国民に注意を呼びかけるだけで、何らの対策もとっていない。

それどころか、例えば世田谷区がエッセンシャルワーカー等を対象にしたPCR検査を充実させようとしても、その足を引っ張ることしかしていない。

対策の一つが「ワクチン」だが、常識的に言ってまだまだ時間がかかることは疑う余地がない。
政府は、海外の製薬会社と供給の契約を結んだということしか言わないが、国内での研究開発はどうなっているのか?

バッハ会長は「選手に対するワクチン接種費用はIOCが持つ」といったそうだが、オリンピックを実施するためには、選手だけでなく膨大な人数のスタッフ・ボランティアが必要なはずで、それなくしては開催など砂上の楼閣ではないか。
さらに言えば、選手は簡単にワクチン接種に踏み切れるだろうか?
確率は低いかも知れない(現時点では全くわからないが)副反応が、選手生命を奪うかも知れないリスクに耐えられるのだろうか?

最後に、マスコミの姿勢を問いたい。
なぜ、なんの具体性もないバッハ会長のコメントを後生大事に時間をかけて垂れ流すのか?
それよりも、発言の具体性のなさを批判したり、安倍前首相に極めて異例な「オリンピックオーダー」を授与したことの裏事情を掘り下げるべきではないのか?

やっぱり彼らは、オリンピックをネタに一儲けを企む奴らと「同じ穴の狢」なのではないか。


-K.H-

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