江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

NEWS江戸川区教組 No.2006

2020-10-01 | 江戸川区教組
        自らの労働条件は自らの手で!教え子を再び戦場に送るな!日教組・東京教組と共に闘おう! 
 NEWS 江戸川区教組
     2020/10/01 No.2006 江戸川区教職員組合(江戸川区中央3-7-11-102江戸川区平和運動センター)




今必要なのは…何を変える?

どの職場もコロナ禍で、奔走の日々が続いていることと思います。
その一方で、働き方改革は、教職員の自助努力による労働時間削減の方向に向きつつあります。
教職員の考え方や意識を変えることで超過勤務削減を図ろうとする動きは、管理職の超過勤務者への個別の声掛けが増えてきたことにもうかがえます。
超過勤務が一定時間を超える教職員が多い学校では、管理能力を問われる為、管理職のパワハラともいえるような厳しい 言い方が増えてきているようです。
教職員の方は、ストレスが溜まるばかりです。
定時退勤日の設定や目標とする退勤時間の設定を考えることを「NO」とは言いませんが、根本的な働き方改革からずれていってしまう可能性が高いです。


OECD(経済協力開発機構)による国際教員指導環境調査2018年報告書を読むと、48ヵ国・地域の 一週間当たりの仕事にかける時間は、
中学校で平均38.3時間に対し、日本は最も長い56.0時間で す。
小学校についても参加国の中で日本が一番長く54.4時間でした。

また、日本の教員が一般的な事務業務にかける時間は、中学校で5.6時間、小学校で5.2時間です が、中学校教員の参加国平均は、2.7時間なのです。
一方で、日本の教員が職能開発活動にかける時間は、中学校で0.6時間、小学校で0.7時間に対 して、中学校教員の参加国平均は2.0時間です。

その他、イギリスやスウエーデンでは勤務時間の6割、韓国とフランスでは7割、アメリカでは8 割が授業時間(準備を含む)となっています。
しかし、日本の中学校では4割です。

日本の教員の勤務時間は世界一長いのに、その半分以上を授業以外の業務(会議、事務、生活指 導、部活etc)にとられているのです。
本末転倒!



以上のように、日本の教育現場の環境は厳しく、私たち教職員の自助努力で超過勤務削減が可能になる状況にはないのです。
教員の仕事内容だけでなく、1クラスの定員数もアメリカ、イギリス、ドイツ等、30人を上限とする国が多く、また、学校の規模も小さいです。

日本は、地方自治体や国をあげて学校統廃合を促進させており、財務省は、その結果、小中合計で170億の効率化ができたことを成果としてあげていますが、
これまた本末転倒!
世界的に見ればこれは全くの逆行で、諸外国は、「小さな学校」「小さなクラス」の方向にあります。
その方が教育効果が高く、学習意欲や態度が積極的になり、子どもたちの人格形成・人間的成長にとっても効果的である事が実証されているからです。
もちろん、少人数はコロナ感染対策にも必要です。

日本は、学校経費の効率化の為に、学校規模を維持もしくは大きくしようとしています。
こういう環境や状況の改革なしに教職員の働き方改革などありえません。

「未来の日本を、また世界を担う子どもたちの教育にしっかりお金をかけて欲しい!」
それが、教職員の働き方改革につながる抜本的な解決方法です。

このニュースを私は9月24日に仕上げました。
すると、何ということか、25日の毎日新聞朝刊に “小・中学校「30人学級」導入なら 教員8万~9万人増必要 文科省試算”の見出しで、
文科省が検討していることが書かれていました。
ただし内容は、10年ほどかけて少人数指導等で小中学校に加配している約3万人に加え、
少子化に伴って今後10年間で発生する見通しの約5万人の余剰教員を充てる案も浮上しているというものでした。

時間をかければ、人件費をほとんど増やすことなく30人学級を実現できる可能性があるというわけです。
財務省との折り合いをつけるためでしょうが。子どもたちの成長もコロナ感染症も待ってはくれません。

文科省、財務省の皆様。「30人学級」をやるなら「今でしょう!」


<定員権利署名のお願い>  東京教組女性部より
分会で一人でも多くの方に署名していただき、同封の封筒で書記長までお願いします。
署名をきっかけに、権利や組合の話をしていただけたらうれしいです。
★1次締切 10 月 19日(月) ★2次締切 12 月 14日(月)


<当面の予定>
◆分会代表者会
日時:10月2日(金) 18時~20時 場所:タワーホール船堀403号室
※今年度の歓送迎会は難しいですが、分代後に交流会を行う予定です。

◆教研(主催;世田谷・杉並・特別区教組)
内容:講演 「コロナ感染症と学校」 講師:児玉 龍彦(東大・先端研名誉教授)
日時:10月3日(土) 15時~17時
場所:杉並教組(杉並区桃井2∸3∸5 ℡03-3396-7121)
JR荻窪駅北口バス5分「荻窪警察前」下車 荻窪郵便局となり。赤色ポール入る。

◆東京教組教研 「障害」児教育分科会
日時:10月17日(土) 14時~16時50分
場所:ラポール日教済 (東京メトロ 神楽坂・江戸川橋駅下車7分)
※今年度は全体会を開催せず、レポート検討会とします。

◆東京教組教研
日時:10月24日(土) 13時20分~16時30分場所:ラポール日教済
※分科会は、各教科以外に日本語、生活指導・子どもの現状、人権・国際理解、女 と男の自立をめざす教育、環境教育、食教育、
平和教育、高校選抜制・進路指導、教育課程・学校五日制、職場の民主化・PTA、学校事務、夜間教育、感染症対策と学校等

◆執行委員会
日時:10月27日(火) 18時~ 場所:江戸川区平和運動センターにて


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