鳴中ブログ

~鳴門中学校の日常をお伝えします~

第3学年『識字学級の皆さんとの交流学習会』

2017年05月30日 19時38分55秒 | 日記
5月25日(木),「市場・川崎識字学級」で活動されている皆さんと交流学習会を行いました。第2学年の1月に計画していたところ,インフルエンザによる学年閉鎖で延期になっていましたが,去る5月25日(木)鳴門市人権福祉センターにおいて,識字学級生の皆さんや共学者という立場で参加されている皆さんと交流学習をすることができました。
3年生は今まで様々な人権学習を重ねてきました。同和問題を学習していく中で,差別の起こりや許せない差別と闘ってきた歴史について学んできました。昨年12月の中原サヲ江さんのお話からも,現在もなお形を変えながら明らかに差別が存在していることを学ぶことができました。しかし,差別が見えにくい形で存在する現在,生徒たちもなかなか「自分のこと」として捉えにくいのが現状です。今回の交流学習会では,中原サヲ江さんから識字学級の活動についてや,問題についていろいろ聞いて帰って下さいというお話の後,「解放歌」「市場・川崎識字学級の歌」をいっしょに歌い,その後6班に分かれていろいろな質問に答えていただきながらたくさんのことを教えていただきました。
班ごとに内容は異なりましたが,仕事のための資格を取るために数学をまず習おうと思い識字学級に通われたり,小学1年生の時に,小さい弟や妹の面倒を見るためきょうだいたちを連れて学校に通ったところ,先生にひどく怒られ学校に行かなくなって勉強ができなかったお話や,差別を恐れず地区外から嫁いできて自分の生き方を貫いている方のお話など,本当にたくさんのことを学び,教室では聞けない生の声を聞かせていただき,生徒たちも真剣に耳を傾けていました。



    (中原サヲ江さんのお話) (班に分かれて交流学習)

 
 班での交流学習のあとは,「母は闘わん」の歌を手話を交えて教えていただいたり,「宣言」をいっしょに朗読したり,1時間30分という時間でしたが,「自分の生き方」についても真剣に考える貴重な時間となりました。生徒代表のお礼のことばの中にもありましたが,差別をする人がいるから差別がなくならない,僕たちはまよわず差別をしない人になるということをしっかり心に刻むことができたと思います。
 「市場・川崎識字学級」の皆さん,本当にありがとうございました。



   (生徒代表お礼のことば) (「母は闘わん」を一緒に手話を交えて歌う)


【生徒のお礼の手紙から】
○私が識字学級の皆さんとの交流学習会でいちばん感じたことは,あまり見えなくなってきているだけで差別は残っているということと,それをなくしていくのは今の私たちなんだということです。今まだ残っている結婚差別や就職差別など詳しいお話や体験したお話を直接伺うことによって改めて自分の知らないところでこんなにもはっきりと差別があるんだと感じました。それを私たちがなくしていかなければいけないと強く思いました。
○識字学級や差別についてお話くださり,ありがとうございました。とても貴重なお話を聞くことができました。差別の厳しさや辛さを改めて知ることができました。今回の交流学習で「差別はダメ」「差別をなくしていきたい」と考えるだけでなく,差別をなくすために私たちの力で,行動で差別をなくしていこうと思いました。私は差別をなくすために,差別についてまわりの人に,様々な人に伝えていきたいと思います。
○私の心に残ったお話は3つあります。ひとつめは,自分の住所をいうことがとても苦痛だったということです。今私は自分の住所を抵抗なく言えます。もし言えなかったらと考えてみると本当につらいことだと思います。ふたつめは,市場・川崎識字学級の歌の歌詞についてです。この歌の歌詞は当時の識字生の方が話し合って悩んで悩んで,やっと作り上げた歌だと教えてもらいました。その中の3番の歌詞の「ともに手をとり立ち上がろうよ・・・・・・」のところが,あたりまえのことを言っているはずなのになぜかものすごく心に響きます。仲間と一緒にがんばっていこうという勇気がもらえる歌詞だと思います。3つめは,差別がこれから先どうなっていくかは私たちにかかっているということです。私たちが差別をなくそうと努力すれば,いつかは必ず差別がなくなると思います。絶対に差別をしないという気持ちでこれから生活していきたいです。たくさんのことを学べました。本当にありがとうございました。