三平の酒飲み日記

「酒は純米、燗ならなお良し」をモットーに毎日燗酒を飲む酒屋の店主の酒飲み日記

大魔神の一言

2008-10-21 03:38:03 | Weblog
「旨さよりエロさ」 by 大魔神

実に含蓄のある言葉です。
っても、その場での、あたしとの会話を聞いていなかった人には分かりづらいかもしれないけど。
ようするに、旨い酒はいっぱあるけど、エロい酒はそんじょそこらには無いということ。

昨夜の ”蕎麦きりさいとう” さんでの大魔神迎撃十本勝負の際、ちょうど大魔神の隣に座ったので、みなさんが持ち寄ってくれた生もとの古いのや今年の生もとなどをお燗にしてもらいながら、久々に腰を据えて大魔神とお話した。

その時に飲んでいたお酒の中に、ちゃむさんが持って来てくれた平成10年の番外編もあったのだけど、これがまだ若い。
けっこう熱いお燗にしたら、味そのものはシャープにまとまってくるんだけど、でもまだ若さを感じる。
持ち主のちゃむさんによれば、開栓してから一年以上経っているらしいのだけれど、でもまだ若い。
このお酒が解脱するにはまだ時間がかかりそうだ。

と、大魔神が、
「まだまだ煩悩が捨てきれてませんね~」
という話から、酒エロスの話になり、冒頭の一言となったというわけです。

で、そのエロさってのは、旨さよりも大事なファクターなのではないか、というのがその場での会話の重点だったと思う。
大魔神の言うエロい酒ってのは、旨くはなくてもつい手が伸びてしまう酒のこと。
たとえば、馴染みの居酒屋のオヤヂとは言いたいことを言い合う仲で、たいして料理がおいしいわけでもないし、旨い酒が置いてあるわけでもないんだけど、でも、なぜか毎晩のように通ってしまう。
他にも、きれいなネエちゃんのいる店や、料理のおいしい店などがあって、それはそれで良いんだけど、でも何故か毎晩足が向くのは口の悪いオヤヂのいる店。

ちょうど、そんな話をしている時に、こまてるさんが名札(ってぇか、ガムテープに「だいまじん」「三平」ってマジックで書いたやつ)を渡されたもんだから、二人で思わず股間に貼ってしまったとうわけです。
こういう風に、スウィングした会話が出来るってのも、馴染みの杜氏(って言い方も変だけど)ならではの醍醐味。

あ! 醍醐味っていやぁ(ついでかよ! というつっこみは無しでお願いします)3種類の産地の違う蕎麦はンまかった~!!
蕎麦の産地でこんなに味が違うとは・・・
soba-kiriさん有難うございました。非常に良い経験が出来ました。お酒と同じで、一緒に並べて味わってみないと分からないね、こりゃ。

それとsoba-kiriさんの大好きな羊肉!
あたしは羊系が嫌い。肉だけじゃなくて、チーズも苦手っす。
soba-kiriさんからはあらかじめ、出すよ~とは言われていたけどあたしゃ食べなくてもいいし、と思っていたんだけど・・・
特製のタレをかけられたのを一口、試しに食べてみたら・・・
なんとあぁた! おいしいじゃ、あ~りませんか!!
あの独特の臭いも無く、実に上品かつワイルドな旨味にあふれておりました。
ま、羊肉嫌いにはあたしのご幼少のみぎりのトラウマも関係あるんだけど、それは置いといて・・・と。

その後に出してくれた、特製つけダレに浸ったジンギスカンも、臭いはと~ってもおいしそうだったんだけど、あたしゃもう、お腹がいっぱいで入る余地がなかったので遠慮しておきました。
でも、そんなあたしの隣では大魔神が「これはおいしいですね~」とバクバク食べていたので、かなりおいしかったのでしょう。

でも、これは蕎麦屋さんの定番メニューにはならないよね。でも別にしてくれなくてもいいっす。
それよか、産地の違う蕎麦を一緒に食べられるメニューをキボンヌ!
福井産のもよかったけど、北海道のが忘れられないっす!!

秘技! 鮫皮おろし!!

2008-10-17 23:56:38 | Weblog
まぁ、タイトルはあれなんですが・・・

先日の(っつってもけっこう前になっちまったけど)U会で、狼亭大兄が用意してくれた酒肴が穴子。
寿司屋さんでは煮きりのツメなんぞを刷毛でさっとつけてくれたりもするんだが、大兄の場合は山葵。
それも鮫皮おろしで、その場でおろしてくれたもの。
これで、あらかじめ仕事のしてある穴子をやっつけようってぇ魂胆だから、こいつぁたまんないね。

で、その大兄のお手並み拝見、とばかりに鮫皮おろしで山葵をおろすところを写真に収めさせていただきました。
けっこうシャッタースピードは早くしたつもりなんだけど・・・ やっぱすごいね!
手元はブレちまってるぜ。

で、その結果がどうなったかってぇと・・・

ま、その日のお酒はどぶを中心にしたんですが、正解でしたね。どぶで。
淡白な中にも脂の乗った穴子。それを大兄の”秘技 鮫皮おろし”でおろした山葵をつけて食べる。
これがも~・・・お燗にしたどぶとピッタシ!

どぶは、平成18BYの15号タンク、平成19BYの16号タンクと18号タンク。
それぞれに個性があって楽しめます。
しかし、どぶって、本当に肴を選ばないよね。
まぁ、肴によってはお燗の温度に気を使わなきゃいけないこともあるかもしれないけど、でも、それほど神経質にならなくても受け止めてくれる包容力があるし(っつ~か、そこまでやるのも面倒だし)。

どぶレンジャー総帥にあらせられては、「どぶは白身の魚には合わせにくい」ってなことをおっしゃっておりましたが、いやいや、ご謙遜を。
けっこうなんでも合わせられる懐の深さが、どぶの身上じゃあ~りませんか。