あたたかい空気は風に乗り
下界の風とぶつかり合って
空の高さを駆け抜ける
季節を忘れた温度でも
日陰の低さはまだまだ重く
花咲く春を探してる
首を振っても手で払っても
取れない憂いがあるのなら
思い切って抱きしめて
顔を近づけ聞くがいい
通り過ぎる風の音が
かすかに答えてくれるまで
現在進行形の心の内は8対2
小さくなりそうな
2の部分を取り出して
やさしく保護する
土台がないと始まらない
尽きることない芯を支えて
クッションになったり
養分を蓄えたり
縁の下の大いなる力は
ほめられなくても
認められなくても
必要なのだから
誰にも見せない顔
見えない顔がある
まばたき一回分の時を
キセキと感じるか
運命ととるか
その時の心の色が
フィルターをかけて
正反対の顔を見せる
瞬時の判断が
その先を決めるとしても
今はただ信じていたい
切羽詰まると達人になる
赤信号につかまらない勢いで
幸運の女神が手招きする迫力で
ドンと来いと叩いた胸も逞しく
回路はすべてスムーズにつながる
落ち込んでもあきらめても
結局逃げ場がないのなら
目の前の扉を開けて
見知らぬ一歩をまずは踏み出す
真面目な顔もいいけれど
笑顔が見たいと人は言う
アハハと声を上げても
口角が程よく上がっていても
瞳の中は涙で潤む
聞こえる声は素通りで
単語さえも残らない
何を考えているのか
何を思っているのか
他人事みたいな心が迷う
固まった笑顔の行方
誰かに向けた表情の掟
守り続けて鏡に映して
見慣れたはずの君は誰?