もらい泣きもやっぱりも
数ヵ月前の出来事なのに
すべてを今日までの一年にして
鐘の音に納めて新年を迎える
けれど一秒の壁は同じ高さで
見えそうで見えない背伸びの辛さ
反省を抱負に任せて
思い切り姿勢を正す
頭の中は箇条書きの巻物
心の熱でほどこうとするけれど
降臨した実在の神が
すべてを書き換えひとつにした
この瞬間をいつも大切に出来たら
疲れちゃうかな
毎日は無理かな
考えながらの行動は違うモノかも
その場限りの張ったりも虚勢も
プラスに働くことがある
自信と得意がマイナスになることもある
つまりは
今を大切にするという事は
何でもない日常を含めて
その時の自分を認めていくしかない
後悔も失敗もどん底の暗さも
希望と成功と笑顔の明るさで
どうにかこうにか生きてきたのだから
何回でも毎日でも
新しい明日に向かって
今を積み重ねて行けばいい
ひとつひとつ違うのに
集まるほどに見分けがつかない
そんな中で
自分を知るのは自分だけ
見つけられるのも自分だけ
知らんぷりしたくても
捨て去ることも出来なくて
ほんの少しの違いを求めて
あれこれ迷う事ばかり
すべての悩みに
解決策も気分で変わる
時間だけは過ぎていく
いい所だけ抜き取って
記憶の箱に押し込めても
ほんの少しの後ろめたさに
何度も入れ替え作業をする
この距離感 分かってる
お土産のわらび餅をいただく
美味しいと言う感覚が
きな粉に向いた自分に驚く
和菓子屋さんで買えるかな
お得と言う言葉に手を伸ばす
個々の料金を計算して
ひとつ分の福に笑う
断捨離の裏側と闘いながら
この季節に見える星座
立ち位置で変わる宇宙
時の流れが明暗まで司り
太刀打ちできない
この距離感 分かりたくない
それでいいのかと言われた気がした
何度も覚えた満足感
何度も知った敗北感
その成り立ちの元が
不特定多数だからこそ
境界線も限界も無い
未満の苛立ちが突破口を開く
真ん中の緩さが眠りを誘う
頬を叩いて目を覚まし
穴の向こうを覗き見れば
何が見えるか