偶然の一致を運命だと思い込む
そこにしあわせしか感じないなら
神がかりに手を合わせ
後光の眩しさに目を細め
すべてをプラスに考えても
誰も責めることではなく
待ちわびた視界に映る景色が
独りよがりのトリミングだとしても
言葉に出来ない彩の中
こんなにもキレイだと思えるのだから
絵描き歌の答え合わせ
似ているもの全く違うモノ
言葉になって飛び出したそばから
違う意味がカサを増して
その人の脳内を支配する
共感も共通も理解も妥協も
細胞の数ほど存在するなら
同じものに出会えなくても
描き上げたその絵が君だけの本物
聞きたい台詞を
軽快なリズムにのせてくれるなら
恥ずかしがらずに
言葉さえ見つめてしまうけど
体温を感じる表情で
間近に見る読唇術を試してみても
動きさえ捉える事が出来ない
力が湧くのか強くなれるのか
繰り返し何度も試したけれど
この気持ちがすべてを占めて
何も入り込む余地はない
鎧を着て盾を持って身構えているのは
身を守ると言うより
敵味方の判断が付かないから
使命よりも重い信頼も
時として姿を変える
その微笑みのページは
持てないほどにぶ厚くて
開き方を間違えれば破れてしまう
向かい合った者同士
見方も違えば高さも違う
歩み寄った距離感がミリ単位で
すきま風を誘う
磨き上げたレンズ越しに
通いなれた道を通れば
変わらぬ風景の中の初めての出会い
泣き出しそうな空に向かって
羽ばたく姿が光を受ける
変わらぬことを望んだり
変わるために努力したり
すべてに当てはまる選択の重さが
揺らめいてこそ迷ってこそ
何度でも磨き直すことが出来る
