Art gallery 道添

宇宙・自然・生命・時間を凝視し再生の希望を読み取りたい

記憶の窓から   仮説を立てて(試みとしての自宅アトリエ新作100点展)

2017-01-22 10:31:09 | ア-ト・文化

アトリエ展(1995~2005)

                     模索した日々

 

「絵は現象です」とある時若い女性から言われたことがありました。

「音楽も演劇も小説も先ず始まりがあって終わりがあります。

絵は目の前の作品がどう見るかと問いかけてくる現象があるだけです」

 

「自分の見たいように見れば良いのではないでしょうか」

作家として答えます。

「絵は目の前の現象の中に始まりも終わりも凝縮されてあるものです。

それは必ずしも制作者の意図と合致するものではないかも知れませんが

見る側の解釈が多様であればあるほど、作家はそれを描いたことの意味性

を感じるのかも知れません」

 

 

(アトリエ展は宇宙・自然・生命・時間を凝視し、再生の希望を読み取る、とコンセプトを

組み立てました。当初、年に1度、あるいは2年に一度出来ればいいと思っていましたが、

春、秋と開催しました)

 

 


絵とは何か・・・ (仮説を立てて)

2011-01-04 20:27:13 | ア-ト・文化

Img113 心象の女性・花音 F30号

絵とは何か・・・、太古の人々は岩壁に絵を残しました。象もチンパンジ-も馬も絵を描いています。時々TVで紹介される映像を見ると、確かに嫌がっているのではない、むしろ彼ら動物画伯たちの振る舞いを見ると愉しんで描いているらしい。楽しいもの、それが「絵」なのです。近代になると、表現への欲求が狂気を誘ったり、その時々の政治や宗教と結びついたりして、純粋な自己の世界観、宇宙観を表現することは既存の概念との戦いの様相を帯びてきたりします。

絵とは何か・・・、当地砂川に制作の拠点を置いてから、色々と考えてまいりました。一つの仮説を打ち立てました。身近なもの、宇宙・自然・生命・時間を深く見詰め続けること。絵は描く側と観る側の共同作業で成り立つものですから、美しくなければなりません。心地よくなければなりません。癒されるものでなくてはなりません。二次元の絵画空間の中に人間の再生の希望を読み取ることが出来れば、長期の鑑賞に堪えるのではないか、と。

過去の様々な人間が生み出し構築した様式という遺産を受け継ぎ、私の絵画理論を組み立てる中で、色には汚い色は存在しない、隣り合わせる色と色との関係が美しく感じさせたり、汚く感じさせたりする。また空間は色と色との関係で限りなく深くなるのだ、という確信を得ました。この行程の中で生まれた深い空間を「意識下の遠近法」と名づけました。

絵画と向き合ってきた私の長い時間も、太古の洞窟の岩壁に絵を刻みつけた人々も絵への想いは同じ。人間は表現を通じ、共鳴を求める存在なのだ、と思うのです。

 


新年

2009-01-03 20:26:25 | ア-ト・文化

Img016 蒼の世界・界

 

 

新しい年が始まりました。今年は雪の少ない新年です。白一色に見える雪の中にある無数の色を見詰める。南国の強烈で圧倒的で濃厚な色彩と違って北国の色彩は感覚的に探し出すことで感じる色、といえるでしょうか。「蒼の世界・界」は、青の中にある無数の青を探し出し、現実と言葉で括られない色彩の体験を表現しました。


絵画について

2005-12-27 23:54:22 | ア-ト・文化
Img003_1

みみずく F4号


ギャラリ-道添は美術作家道添宗敬のブログです。
絵画作品と絵画について語りたいと開設いたしました。
宇宙・自然・生命・時間を深く視つめ、人間の再生の希望
を、二次元空間に造形として構築していく作業は、個の作業で
あると同時に、同時代を生きる人々との共同作業です。
人々の想いを色彩と形象で受け止め、発信して行く場になれば、
と願っております。