「シャンドライの恋」ベルナルド・ベルトルッチ監督×ジェイムズ・ラスダン著
百万本の薔薇の花を、あなたにあげる
たとえすべての資財を投げ打ってでも、この恋心を伝えたい!
男の純愛 が、女心を静かに震わせる…
というわけで、「シャンドライの恋」ですわ。
無償の愛を贈られる対象となった、ひとりの女性の心の変遷。
ピアニストの不器用で風変わりな愛情の表現に、
彼女は次第に心を慣らされいく!!
えっ?ストーカーもの?飼育もの?
って、すぐカテゴライズしたがるあんたには分らんやろけど。
彼女には夫がいてるねん。
ああ、フリンもの?
また性懲りもなく、なんでもカテゴるのやめてんか。
舞台は、窓からスペイン広場が望める贅沢な家なんすわ。
上の階に住む英国人ピアニストが表現する愛の音楽に、
下の階に住むアフリカ生まれのヒロインが、
一歩一歩階段を上るように、共鳴していくんですね。
また、この二人を隔てる螺旋階段の曲線がエロ美しいんすよ。
彼の恋心を徐々に受け入れていく女心の機微が
その眼差しから、そのしぐさから、奏でられる曲から、
観る者の胸を締め付けるように、じわじわ伝わってきますわ。
その洗練された映像表現は、超一級品ですわ。
一級品といえば、一休さんの頓智級やな。
その例えはどーかと思うけど、一級品といえば、
彼は芸術家らしく一級品のオブジェを蒐集してんねん
そのオブジェがひとつ、またひとつと消えていきよるねん。
それは、ピアニストの愛がもたらした現象やねんけど、
ウチには、資財が消えていく怪現象と反比例して、
スペイン広場が薔薇の花で埋まっていくように見えましたわ。
そんで、ラスト!!
彼の醸す甘い匂いに不覚にも気付いてしまった彼女は、
女の本能に突き動かされて唐突にひとつの行動に走ってまうねん。
ああ!そのとたん、ツーッっと流れよりますわ、静かな涙が
そのまま、
切なすぎる哀しい余韻を残したまま、エンディングですわ~。
監督への賛辞とヤタレタ感いっぱいの心を落ち着かせ、
シンと冷静になって、その未来に思いを馳せたとき、
新たなるものがたりが幕を開けます罠。
とにかく、はっきりと気付いてしまった愛と時を同じくして
、
成就してしまった過去の願望 …
ありえへん展開に戸惑う彼女を乗せて、運命は続いていく。
いったい、何処へ?
押し隠してきた答えの出ない哲学的疑問とともに、
彼女の地獄は、ここから始まる。
「シャンドライの恋」 ベルナルド・ベルトルッチ監督 ★★★★☆
「シャンドライの恋」 ジェイムズ・ラスダン著 ★★★★☆
百万本の薔薇の花を、あなたにあげる
たとえすべての資財を投げ打ってでも、この恋心を伝えたい!
男の純愛 が、女心を静かに震わせる…

というわけで、「シャンドライの恋」ですわ。
無償の愛を贈られる対象となった、ひとりの女性の心の変遷。
ピアニストの不器用で風変わりな愛情の表現に、
彼女は次第に心を慣らされいく!!
えっ?ストーカーもの?飼育もの?
って、すぐカテゴライズしたがるあんたには分らんやろけど。
彼女には夫がいてるねん。
ああ、フリンもの?
また性懲りもなく、なんでもカテゴるのやめてんか。
舞台は、窓からスペイン広場が望める贅沢な家なんすわ。
上の階に住む英国人ピアニストが表現する愛の音楽に、
下の階に住むアフリカ生まれのヒロインが、
一歩一歩階段を上るように、共鳴していくんですね。
また、この二人を隔てる螺旋階段の曲線がエロ美しいんすよ。
彼の恋心を徐々に受け入れていく女心の機微が
その眼差しから、そのしぐさから、奏でられる曲から、
観る者の胸を締め付けるように、じわじわ伝わってきますわ。
その洗練された映像表現は、超一級品ですわ。
一級品といえば、一休さんの頓智級やな。
その例えはどーかと思うけど、一級品といえば、
彼は芸術家らしく一級品のオブジェを蒐集してんねん

そのオブジェがひとつ、またひとつと消えていきよるねん。
それは、ピアニストの愛がもたらした現象やねんけど、
ウチには、資財が消えていく怪現象と反比例して、
スペイン広場が薔薇の花で埋まっていくように見えましたわ。
そんで、ラスト!!
彼の醸す甘い匂いに不覚にも気付いてしまった彼女は、
女の本能に突き動かされて唐突にひとつの行動に走ってまうねん。
ああ!そのとたん、ツーッっと流れよりますわ、静かな涙が

そのまま、
切なすぎる哀しい余韻を残したまま、エンディングですわ~。
監督への賛辞とヤタレタ感いっぱいの心を落ち着かせ、
シンと冷静になって、その未来に思いを馳せたとき、
新たなるものがたりが幕を開けます罠。
とにかく、はっきりと気付いてしまった愛と時を同じくして

成就してしまった過去の願望 …

ありえへん展開に戸惑う彼女を乗せて、運命は続いていく。
いったい、何処へ?
押し隠してきた答えの出ない哲学的疑問とともに、
彼女の地獄は、ここから始まる。
「シャンドライの恋」 ベルナルド・ベルトルッチ監督 ★★★★☆
「シャンドライの恋」 ジェイムズ・ラスダン著 ★★★★☆