虚構の世界~昭和42年生まれの男の思い~

昭和42年生まれの男から見た人生の様々な交差点を綴っていきます

女子バレー素人監督物語

2017-10-11 18:00:13 | 小説


 私の女子バレーに対するイメージは、監督が体育館でいつも怒鳴りまくっている光景だった。
前任校では、バレー部は地区でも強豪校の一つに数えられていた。

 ただ、私はその顧問の先生が大嫌いだった。
 いつも近寄るなという独特の雰囲気を漂わせていた。
 
 バレー部が強いというだけでその先生は学校の中でも特別な存在であった。校長も彼には逆らえない雰囲気があった。

 

 ある時、練習を見た。体育館の壁際に彼専用のソファがあった。そこにまるで王様のように座っている先生がいた。体育館にソファというだけで異質なのに、そこに座って彼はコーヒーを飲み、タバコを吸っていた。それも体育館の中でである。




女子バレー素人監督物語

2017-10-11 08:22:02 | 小説
*このお話はフィクションです。

「先生はバレーを教えることができるんですか?」というキャプテンの挑発的な言葉に私は努めて冷静さを
持って対応した。また、「なめられてはいけない」という気持ちもあった。


「バレーはやったことはないが、スポーツは大抵は何でもできるよ」と精一杯の見栄で対応した。


 キャプテンは、半分は、蔑んだ眼差しでこう言ってきた。
「じゃあ、今日の練習メニューはどうしますか?」

・・・練習メニューなんて・・・

 動揺を必死に悟られないようにしていた。