私の女子バレーに対するイメージは、監督が体育館でいつも怒鳴りまくっている光景だった。
前任校では、バレー部は地区でも強豪校の一つに数えられていた。
ただ、私はその顧問の先生が大嫌いだった。
いつも近寄るなという独特の雰囲気を漂わせていた。
バレー部が強いというだけでその先生は学校の中でも特別な存在であった。校長も彼には逆らえない雰囲気があった。
ある時、練習を見た。体育館の壁際に彼専用のソファがあった。そこにまるで王様のように座っている先生がいた。体育館にソファというだけで異質なのに、そこに座って彼はコーヒーを飲み、タバコを吸っていた。それも体育館の中でである。