原爆を許すまじ
作詞:浅田石二、作曲:木下航二
1 ふるさとの街焼かれ
身よりの骨埋めし焼土(やけつち)に
今は白い花咲く
ああ許すまじ原爆を
三度(みたび)許すまじ原爆を
われらの街に
2 ふるさとの海荒れて
黒き雨喜びの日はなく
今は舟に人もなし
ああ許すまじ原爆を
三度許すまじ原爆を
われらの海に
3 ふるさとの空重く
黒き雲今日も大地おおい
今は空に陽もささず
ああ許すまじ原爆を
三度許すまじ原爆を
われらの空に
4 はらからの絶え間なき
労働に築きあぐ富と幸
今はすべてついえ去らん
ああ許すまじ原爆を
三度許すまじ原爆を
世界の上に
1954(昭29)年3月1日、アメリカは、中部太平洋マーシャル諸島のビキニ環礁で水爆実験を行いました。静岡県焼津のマグロ漁船・第五福龍丸が死の灰をかぶり、久保山愛吉無線長が亡くなりました。第五福龍丸被爆のニュースとともに、反原水爆運動が一気に盛り上がり、原水爆禁止署名運動が生まれました。この年の7月28日にこの歌が発表されました。東京大井の町工場の労働者の浅田石二さんが作詞、都立日比谷高校の社会科教師の木下航二さんが作曲。
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数年前の8月5日に訪れた広島平和祈念館で、展示されていた焼き焦げたセーラー服の前で、幼い娘さんを連れたお母さんが泣いていた姿を昨日のように思いだします。
<原爆を許すまじ>
私の小学・中学生の頃は、音楽の授業でもよく歌いました。
この歌を、聞かなくなったのはいつ頃からでしょう。
どうしてこの歌を歌わなくなったのでしょう。