先輩たちのたたかい

東部労組大久保製壜支部出身
https://www.youtube.com/watch?v=0us2dlzJ5jw

<搾取と抑圧のあるところ民衆は必ず立ち上がる>

2023年05月19日 07時00分00秒 | 大久保製壜闘争

写真・大久保製壜闘争教会ろう城闘争(1975年)

〈搾取と抑圧のあるところ民衆は必ず立ち上がる〉
(アンケート用紙)
 以前、若い友人が脳梗塞で都立病院に入院しました。私は連日都立病院に通いました。病院の中が何かおかしいです。高級ホテルのように建て替えたからではありません。昔僕が入院した時と何かが変わっています。変に親切なのです。医師も看護師もバカ丁寧と言っても言い過ぎではありません。それでいて何か寒む寒むとしています。ほどなく友人は都立病院から別病院へ転院です。まるで追い立てられるようでした。請求された入院費用は1ヵ月足らずで数十万円でした。

 友人は転院する前の日、アンケート用紙を渡されました。その中身を見せられて、あっ!これだとわかりました。ものすごい細かい内容です。特に看護師の言葉使い、患者への説明の仕方・・・・はどうだったか。とても満足した、満足した、普通、やや不満、とても不満といちいち5段階評価です。それが2ページに及び30項目近くあります。看護師の言葉使い、態度について、これでもかこれでもかとアンケート質問が並びます。たった一つのクレームが付いたら、上司は鬼の首を取ったようにその看護師を痛め続けるのでしょう。容易に想像がつきます。

 東部労組の派遣添乗員が闘いに立ち上がった時の怒りの一つにもこの「アンケート」がありました。その上、「派遣社員のくせに」とか「派遣は黙ってろ」などの信じがたい言葉が派遣先々の管理職や社員から浴びせられるという労働相談もよく受けました。今や、どこの職場でもお客からの<罵倒・クレーム・威張る・いじめ・・・>パワハラ・セクハラも日常的です。

(差別と抑圧)
 「派遣制度」「非正規労働者」「契約社員」「大企業と中小企業」「学卒差別」「女性差別」「障害者差別」「高齢者差別」「貧困者蔑視」「野宿者排除」「在日朝鮮人・中国人・外国人差別」・・・・と日本資本主義社会は怖ろしいほどの<差別と抑圧>を蔓延させています。派遣社員や外国人労働者への差別と抑圧が法的制度として合法化され、巨大なモンスターとして人々の心と生活を蝕み痛め続けています。

お客様は神さまですというデマ
 <儲け>だけの経営者・資本家は、お客が神様で絶対で王様だ。神と王の前では労働者は奴隷となれというデタラメなクダラナイそれでいて怖ろしいデマを人々の頭の中に注入しつづけています。「アンケート」も《お客様は神様です信仰》を強要する手段の一つとして使われているのです。しかし、私たち労働者が消費者と客の奴隷であるわけがありません。消費者と客を神様として祭り上げるのは、客から一円でも多く買ってもらいたいだけの経営者・資本家の搾取の手口でしかありません。更なる<儲け>のために差別と抑圧をこそ必要としている経営者・資本家がいるのです。

 本来であれば、私たちは、この野菜を大変な苦労をかけて作ってくださった農家の人々、ここまで夜中を徹して走り続けて野菜を運搬し届けてくださったドライバーのみなさん、この野菜を綺麗に梱包し、整理し、店頭に並べて買いやすくしてくださるスーパーで働くすべての労働者のみなさんにこそ、ありがとうと心の底から声をかけ、互いに感謝しながら買っていいはずです。

 紳士服チェーン店舗の若い女性スタッフが机に座る私の前のコンクリートに膝をつき、「御会計は・・」と言ったので、私はあわてて「立ってください」と言ったところ彼女は小さな声で「坐らないと店長に叱られますので」と言いました。これはもう「虐待・酷使」の領域です。あるラーメン店でも同じ経験をしました。

 非正規労働者への理不尽な差別、在日外国人労働者の方々への許し難い暴力や差別・抑圧も拡大・頻発しています。

 しかし、抑圧と差別を考える時に最も大切な観点は、人々は抑圧と差別を憎み、闘うということです。人々は、この力を決して失っていません。私はこのことを心から信じています。すさまじいまでの障害者差別・虐待・酷使に抗して闘った東部労組大久保製壜支部とその後も次々と立ち上がった職場の労働者、東部労組や全国の労働運動で出会ったすべての闘う労働者も、そして世界中のたたかってきた無数の先輩たちも、誰もがみんな抑圧や差別を心から憎み、怒っていました。昨年2月に亡くなった東部労組初代足立実委員長が口ぐせのように言っていた<搾取と抑圧のあるところ民衆は必ず立ち上がる>は歴史が証明する真理なのです。

戦争
 労働者・民衆への搾取と抑圧の最大なものは労働者が互いに殺し合う戦争です。私も、心から、本気で、もっともっと戦争を憎みたいと思います。<憎しみのるつぼ>となりたいと亡くなった足立実委員長を偲びながらあらためて思います。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。