日本版サブプライム危機

住宅ローン「12月危機」に備えよ!

住宅ローン 変動型、初の5割突破 金利上昇時にリスク

2009-11-03 07:23:57 | 日記
2009/11/3 日本経済新聞
■住宅ローン 変動型、初の5割突破 金利上昇時にリスク
 変動金利で住宅ローンを借りる人が急増している。住宅金融支援機構の全国調査で8月に変動型で借りた人の比率は約55%と初めて5割を突破した。三大メガバンクに限るともっと高く、各行によると8~9割に達している。低い金利が人気の理由だが、将来の金利上昇時に返済負担が予想外に増える恐れもある。
45ポイントの上昇
 変動金利ローンは、日銀の政策金利に影響を受ける形で適用金利を原則として半年ごとに見直す商品。一方、固定型は当初から一定期間か、全期間の金利が最初から決まっている。
 全国約300人を対象にした住宅機構の調査では、変動型の利用比率は2006年4月の調査開始以来45ポイントも上がった。変動型の金利が今は固定型よりかなり低いためだ。物価下落で日銀の超低金利政策に変更がなさそうと判断し、当面は固定型より金利が低い状態が続くとの見方も変動型の利用を後押ししている。
 ただ、コンサルタントの淡河範明ホームローンドクター代表取締役は「ローンは20~30年など長期間借りる商品でその間の金利動向に不確実性もある」と警鐘を鳴らす。1990年代半ば以降に変動型金利は低位安定してきたが、90年代初めには8%前後(店頭基準金利)に跳ね上がっていたこともある。
 一般に変動型で借りて元利均等で返す場合は適用金利が上がっても当初5年間は返済額が不変。次の5年も最大1・25倍までしか増えない。それでも家計に打撃となる場合もあり、「リスクは十分説明している」(みずほ銀行)という。
 いったん変動型で借り、金利が上がりそうになったら固定型に替えて負担急増を避けようと考える人もいるが、うまくいかないことも多い。
長期金利の影響
 06年夏のゼロ金利政策解除に至る過程でも見られた通り、日銀の利上げで変動型が上がり始めた時、政策金利に関する予想を反映する長期金利の影響を受ける固定型金利は先に上がってしまっている可能性が高いからだ。最近では国債需給の悪化懸念で長期金利が上がり始めた。上昇が今後本格化するなら、それも固定型金利が先行して上がる要因になりうる。
 日銀の超低金利政策がかなり長期化する可能性もゼロではなく、変動型が危険だと一概には言えない。ただ、足元の返済負担の軽さから変動型で借入額を膨らませると、金利上昇時のショックは大きくなる。

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