ピーターポール&マリーの歌で有名なパフ……。
歳をとらない魔法の竜パフと子供のリトルジャッキーペーパーは何時も楽しく遊んでた。
シッポにリトルジャッキー乗せて旅をした。
王様も海賊も旗を下ろして挨拶した。
しかし、リトルジャッキーペーパーは人間の子供。やがて彼は成長して大人になる。
二人の遊びに飽きてしまって彼はパフの所に来なくなってしまった。
寂しいパフは泣いて暮らしました……。
……とまあこんな歌詞だったと思う。
示唆に富んだ歌で、過ごし来た人生の折々にパフの様な想いを味わったなぁ?と思い出す。
どんな幸福な時間もやがては過ぎ去って状況はそのままでは居れなくなる。
少年の秘密基地を作ってる様な感覚だった仕事も……一人が結婚すると嫁さんの意向を汲んで、メンバーの一人が妙に生々しい要求を始めた。
それを機に一気に毒々しい大人?の打算と駆け引きが始まり皆同じ人間だったのか信じ難い表情に変わっていく。
それもまた良い悪いじゃなくて当然の帰結だったのだ。大人の生活が始まっただけなのだから……。
アパレルの企画に夢中になった。
やがてイタリアの事情が変わり、国内のその会社の事情も変わっていった。
企画チームは一人抜け二人抜け……やがてプロジェクトそのものが無くなった。
その時も僕はパフの心境だった。
どうして僕を置いてきぼりにするんだろう?っていう子供染みた感傷だ。
仏教じゃそれを無常という。
止まったままの楽園など、この宇宙には無く、絶えず少しずつその姿を変えていくのである。
でも……心の何処かに皆、パフを隠し持っている。
だから別れで涙を流す。別離を惜しむ。
一期一会を心がける事しか、パフの涙は抑えられないのである。
変わり過ぎ去っていくからこそ、その瞬間瞬間に最善を尽くす事。思いを残さぬ様にと全霊を以て臨む事だ……。
ピーターパンでは居られなくなる人間の宿命。
しかしまた……消え失われていく命だからこそ煌めく瞬間があるのかも知れない。
大きな少年として今を目一杯遊ぶ事だ……。
そうして居れば……またパフはやって来るかも知れない……。
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