自己満足は自分の現状に、全く疑問を抱かず満足している状態である。
自己肯定派は……肯定というのは自分の存在に対してのモノであって現状の仕上がりには全く満足していない。
というより、むしろ完成度に於てはとてもハングリーなスタンスで自分と向き合っている。
自己肯定派と自己満足派は全く逆のベクトルを自分に設定している。
自己肯定派は、今の自分の状態を全く肯定をしておらず、貪欲に改善点の改善に努める。肯定しているのは自分の取り組みと存在だけである。
自己満足派は……満足しているのだから、改善点には消極的である。
だが……自己肯定派は自分を発展途上人として見ており、過去から現在に積み上げたモノには全く満足していない。目指すは未来のこれからであり、そこで獲得していくモノに飢えている。
自己満足派は、今手にあるモノを誇る。
だからどうしても現状維持に流れるキライがある。発展の余地とスピードにモノ足らなさが付いて回るのである。
自己肯定出来てる人は……、自分の至らない点の話に慌てる事無く、むしろ求めて自分が駄目な点の話を聞きたがる。
実は、自己満足派の人は……その自己肯定感が乏しいからこそ、自己満に流れているのである。自分の存在に自信がないからこそ、今の自分を誇り、その肯定感の無さを埋め合わせしようとする。だから欠点の指摘など絶対受け付けない。
早い内に出来上がってしまい、自然と大物振りたい欲求が目立つのである。
人を集めて君臨したがるけれど、自分より優れてると見なした人間にはアカラサマな嫌悪感を示したりもする。
だから…自己満足派は嫌でも過去向きとなり、今日までの体験をもって話すし、断を下す。
自己肯定派は今は未だ実現してない未来的な目標を掲げて、その目標と現状とのギャップを埋めていく事を旨としてモチベーションするのである。
自分という存在を肯定し、誇る事が如何に大事かということ……。
どんなひどい目に遇おうとも、それさえあればむしろ闘志さえ燃やして事に当たって行けるのである。
不思議な話だけど……『自分の駄目』を知れば知るほど自己肯定感が増していく。
『自分の本当の位置』に立って『為すべきを行っている!』事において自己信頼は醸成されるのである。