2013-09-06 23:26:46 | 日記
ギギギギ、こおろぎが鳴いている。リーリリリという、えんまこおろぎさんではない。近所の空き地に、草むしりの後の草を積んであるところがあった。ウチの子どもが小さかったとき、夏、こおろぎを採りに行った。ウチの小さな庭に放し、こおろぎさんに鳴いてもらった。枯れ草に、こおろぎたちはいっぱい、隠れていた。秋になると、こおろぎさんはウチのすぐ近くで鳴いてくれた。
夫もえんまこおろぎの声が好きだという。子どもと共に、虫とりをしたのは、楽しかった。
春はおたまじゃくしやかぶとエビをすくい、みかんの樹にアゲハの幼虫がいれば、枝ごと持ち帰り、チョウになるのを見た。もっともっと、毎日、いろいろなことを感じていたような気がする。こおろぎだって、見つければ、喜んで家にもって帰った。子どもに見せてやりたいと思い、親の私が四季の風を楽しんだ。
今も、いつも、風は街の上を、山の上を、野の上を巡る。私も大きな空を飛んでみたい。

9月9日

2013-09-06 06:43:35 | 日記
もう直ぐ、秋の名月、上の子どもの誕生日がくる。もう、そろそろ一人前かな。大きくなった。うちの子の誕生日がくるということは、また、あの人にとっては、命日がくるということ。 
お元気にされていますでしょうか?あれから、お子さんはおできになりましたでしょうか?私は、あなたと産婦人科でよく、お話をさせていただいた妊婦です。毎年、息子の誕生日には、あなたのことが思い出され、いかがお過ごしかと思います。(私は息子を出産した、そして息子は今、普通に大きくなった。)
最後にあなたにお会いしたとき、(私の子は新生児室にいて)あなたと、病棟内のティルーム?椅子のあるところであった。私は自分の子が男の子だとあなたに言い、一緒だねと言った。あなたは、横の赤ちゃんを抱く人を見ながら、「みんな、かわいいね。」と言った。あなたの顔は穏やかで、私と同じと思っていた。なのに、その後、私はあなたの赤ちゃんが新生児室にいないことに気づいた。おかしいな??私は、ついに、たまたま私についていた助産師を目指す実習生に聞いた。「あの人の赤ちゃんはどこ?」と。「出産時、亡くなった」と聞く。
事実を知った後、あなたには会うことはなかった。どうすることも、どうすることがよいかもわからず、病院内の花屋で小さな花を買い、恐る恐るあなたの部屋に行った。あなたがいないので、正直ほっとし、花だけ置いた。あなたに会ったなら、私はなんとあなたに言っただろうか?あなたに会わなくて、よかったと思った。
今、あなたはどう、お過ごしですか。あなたの子どもの命日と私の子どもの誕生日が巡ってきます。