9/8(日)、よろっtoローサで「よろっto新潟妖怪講座」第2回を見に行ってきました。
出演は、第1回に続いて、新潟妖怪研究所所長の高橋郁丸さん、会長でもあるNAMARA代表の江口歩さん。
ちょっと前回を振り返ると、僕は第1回を見て、妖怪の歴史や文化を調査したい郁丸さんと、それを地域活性化に利用したい江口さんとで、微妙に考え方の違いがあると感じたのです。
ただ、その違いがあるからこそ、多様な視点で妖怪を考えることができるという良さも感じたので、そのまま感想をFacebookに書きました。
そうしたら、郁丸さん、江口さんからコメントをいただけたのですが、でもちょっと自分でも生意気に書いてしまったかな…という反省が微妙にありました。
なので今回、トーク前の2人に「いやー、前回色々好き勝手に書いちゃいましたが、応援してます」と、フォローのつもりで挨拶をしたのですが…
すると江口さん、「いやー、このトークですが、郁丸さんは妖怪の伝統文化を大切にしていて、いわば王道。でも僕は、妖怪でイベントをやりたいというポップ路線で、いわば邪道なんですね。こんな噛み合わない2人ですが、よろしくお願いします!」
なんと、自らネタにしてきた!
しかも江口さん、僕に向かって「書いてくれてありがとね!今回もよろしく!」とノリノリ!
いや、なんかめちゃくちゃ軽いノリで頼まれてしまいましたが、でもまあ、自由に書いちゃって良さそうなので、今回も感想を書いていきます。
今回は、江口さんも携わっている10月開催のクールジャパンEXPOに、新潟妖怪研究所の出展が決定したので、江口さんは「新潟ならではのクールな妖怪文化をアピールしよう」と言い出す。
そこで郁丸さんが、新潟市がラムサール条約に認定されたことにちなみ、潟や湿地、水辺にまつわる妖怪文化を紹介。
新潟には17ヶ所の潟があるそうですが、松浜のひょうたん池の話題で、突然「僕、あそこに土地を持ってるんですよ!」と語り出す江口さん。
なんでも江口さんのお父さんが土地を買ったものの、特に開発もされずにそのままになっているそうです。
一方郁丸さんは、赤塚のドンチ池の調査中に、けもの道のような藪の中に迷い込んで蚊の大群に襲われ霊園に逃げ出してきたという壮絶な体験談を語り出し、早くも2人の個性が炸裂。
そこから、ドンチとは「呑池」、人を呑み込む池という説や、河童をドチガメと呼ぶ地域もあるのでそれが語源という説などもあるそう。
ところで、水辺の妖怪と言えば熊本県の海辺に出現したアマビエが有名ですが、新潟の海岸にもアマビコという予言獣が出現したという伝説があり、福井県の書物から発見されたとのこと。
妖怪の記録はどこで見付かるか分からないからこそ大切だよという話にもなり、なんならアマビコが訛ってアマビエになった説まであるそう。
また、豊栄の福島潟にも、人魚や亀女など8体もの預言獣の伝説があり、しかもその記録も江戸の藤岡屋日記という書物で見つかったそうです。
そして、紫雲寺のお坊さんに恋をして大蛇になり、紫雲寺潟の干拓で福島潟に移り住んだというお福大蛇伝説もあるそうです。
さらに、「北越奇談」(絵は葛飾北斎)には、江戸時代に信濃川に竜が現れた、空に蛇のようなものが現れてみんなで追いかけた、すっぽんを食べ過ぎたらすっぽんの幽霊に襲われた、などの伝説が残っているそう。
他にも、五泉の慈光寺の大蛇が龍となり能代川、小阿賀野川、信濃川を経由して白山神社に辿り着いたことから、蛇の鱗のような松が今も残る、蛇松伝説などもあるそうです。
新潟は昔から川や潟など水辺が身近だし、特に水害も多く発生した地域だからこそ、水に因んだ妖怪や神様が多いのだと感じるトークでした。
そして最後は前回に続いて江口さんが「河童サミットやろうよ」と言い出し、さらに「水害が多かったから人柱の伝説も多い。人柱めぐりツアーもやろうよ」と言い出すという、自由な感じで終わっていきました。
そんな感じで、面白くてためになるトークでした。
次回も楽しみにしています。