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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

大正時代、朝鮮人差別に命懸けで抵抗し続けた男女の、実話に基づく物語!『金子文子と朴烈』観て来ました!

2019-04-03 23:15:18 | Weblog


4/2(火)、シネ・ウインドで『金子文子と朴烈』を観て来ました。





予告編はこんな感じです。



大正時代、関東大震災の直後に政府による朝鮮人の無差別大量虐殺が横行する日本で、アナーキストの朴烈(朝鮮人)とその同志であり恋人の金子文子(韓国育ちの日本人)が日本に抵抗し続けた姿を描いた実話に基づく映画です。
「密偵」の義烈団とか、「菊とギロチン」のギロチン社とか、僕が個人的にアナーキストとかレジスタンスが出てくる映画が大好きなんですけど、率直な感想を言うと、今年のベスト級に超良かったです!

最初から最後まで、日本政府によるマジでえげつない朝鮮人差別をこれでもかと描くので、観ていてしんどくもなるんですけど、そんな状況下で捕まった朴烈と金子文子が最初から最後まで命懸けで日本政府を挑発し続ける姿にハラハラさせられつつも、彼らが日本の愚劣さを暴いていくのが痛快で、権力に屈しない姿がめちゃくちゃカッコ良かったです。
それはもちろん、決して折れない力強さを秘めた二人を演じた、イ・ジェフンとチェ・ヒソという二人の役者さんの力(言うまでもなく韓国語と日本語を使いこなしつつ)が非常に大きく、役者さんに熱演に本気でしびれるという体験をしました。

それにしても、韓国映画って凄くないですか!?
植民地支配された歴史も、南北問題も、自国の暗部を題材にハリウッド並みの超大作を何本も作ってしまうじゃないですか。

わざわざ比較する必要はないのかも知れませんけど、日本じゃそういう映画ってなかなか作られないじゃないですか。
朝鮮人差別問題だってそもそもは日本の問題なんだから、ちょっとくらいそういう映画が作られたっていいと思うんですけどね。

いや、これじゃ邦画なんて韓国映画にあっという間に負けてしまうと思うんですよ。「日本スゴイ!」ってうかれてる場合じゃなくて。
映画好きとして、本気でこういう韓国映画みたいな力強い邦画が観たいなあと思うし、もしもそんな邦画が観られたら応援したいなって思いますよ!映画好きとして。

今の日本でも韓国人差別は横行してますけど、こんな凄い映画を観ちゃうと、日本人は韓国をバカにできる立場じゃとてもないぞって思いますけどね。
考えてみれば、この映画にも登場した関東大震災直後の日本人による朝鮮人の大量虐殺から100年も経ってないわけで、マジで韓国差別は日本の根深い問題なんだなって感じしますね。

なんかついつい映画の感想と違う方向に話が進んでしまいましたけど、何が言いたいかって言うと、「日本スゴイ番組観てる暇があったら『金子文子と朴烈』を観ろ!」ってことです!
右でも左でもない普通の日本人の皆さんにこそ、是非観て欲しい映画だなと思います!
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