
8/25(水)、イオンシネマ新潟南で「太陽の子」を観てきました。
太平洋戦争末期、日本でも行われていた原爆開発を巡るドラマ。
もともと去年のNHKドラマで放送されたものが映画化。
若い物理学者の主人公(柳楽優弥)、建物疎開で彼の家に住むことになった幼馴染み(有村架純)、戦地から一時帰宅した弟(三浦春馬)の戦時中での青春も描く。
戦争と科学の未来について考えさせられる内容でした。
当時はアメリカもソ連も日本も原爆を開発していて、早く完成させた国が戦争に勝利すると言われていたという、科学の戦争でもあったのだなと初めて知りました。
また原爆は兵器ですが、原子力は夢のエネルギーとも言われていて、戦争を終わらせ平和な未来を作りたいという気持ちもそこにはあったということ。
だから主人公は科学者として原爆開発を頑張るのですが、広島に原爆が投下されてしまう。
そこで主人公は研究室の仲間達と広島に視察に行き、そこで惨状を見て自分達の開発しようとしていた原爆の恐ろしさを知る。
科学の未来と戦争の恐怖、その狭間で生きる科学者の主人公の狂気と苦悩が印象的でした。
また、主人公はある意味純粋で目の前の原爆開発に夢中になるのですが、戦地から一時帰宅した弟は戦争の恐怖に苦しみ、幼馴染は戦争が終わったあとの未来を語る。
そんな2人の間で、科学者として狂気に取り憑かれていた主人公の気持ちが少しずつ変わっていくラストが心に残りました。
答えの出ない戦争の問題を、三者三様の様々な立場から描いた映画だと思いました。