ゑんぢんぶろぐANOTHER!

環境の激変に当の本人が一番馴染んでいない現状…まぁぶろぐは二つとも変わらずまったりどうでもいい事をつらつら書くだけだが。

こんな映画を見て来ましたっANOTHER

2020-02-13 23:09:40 | 映画
鑑賞作品:「37セカンズ」

(ネタバレ防止フィルター稼働中)

英題:「37 SECONDS」

(切り口と画像が違うレビューは「こちら」をCLICK!)



~産まれた時に「37秒間」呼吸が止まっていた、ことで彼女には障害が残った~

本作ではこんな感じのコピーを目にする。
ただし物語の大半はソレには触れず、母と娘の葛藤を、そして彼女と社会との「関わり方」を描く。

まず開始5分で「コレはタダもんじゃねぇ感」がビリビリ来て姿勢を改める。

カットしたりボカシたりせずド直球だ。

と同時に描かれるのが母と娘、気を遣い合っているようでいて何年経っても互いに手探りな距離感、もどかしさの中に形容しがたい「緊張感」…ウッカリ踏むと一気に何かが破裂しそうな…。

中盤…ド素人がベテラン女優とする喧嘩じゃなかったわな。あれはリアルだった。
主演の佳山明(かやま めい)に演技経験が無いなんて信じられない。
きっと佳山はあんなぶつかり合いを色々経験してきたんだろう。

そして後半、一気にブッ飛んだ展開でココら辺りから完全にネタバレ禁止レベル。

急展開に必死に喰らい付いて行くと…色々な「わだかまり」が少しづつ緩んでいき…ある時、見ているこちらが気付くのである。

「ヒロインの表情や姿勢、眼の輝きが…初めの頃と明らかに変わっている」事に。


間違いなく佳山はこの映画に、命を吹き込んでいる。


主人公の過保護な母に神野三鈴。表情、態度の端々に…あぁ「母親ってこうだったよなぁ」と思わせる存在感が満ちている。
後半、重要かつ最も優しい位置に立つのが大東駿介(「BRAVE STORM ブレイブストーム」「女子ーズ」「HK 変態仮面」)。

ヒロインに大きな影響を与える二人の女性。共に強烈だが同時に分け隔ての無い包容力みたいなものが感じられる。
アダルト雑誌の編集さんには板谷由夏。
ヒロインに「外の世界」を教える渡辺真起子(「風の電話」「ヒミズ」「無花果の顔」)…意外とこういう職業って知られてないんだろうな、と。

他に脇を固めるのは…理学療法士役の石橋静河…石橋凌と原田美枝子の娘だったのかΣ
尾美としのり(「特命係長只野仁 最後の劇場版」)、熊篠慶彦、萩原みのり、芋生悠、渋川清彦(「映画 深夜食堂」「フィッシュストーリー」「さくらん」)、宇野祥平(「続・深夜食堂」「映画 深夜食堂」「まほろ駅前狂騒曲」「舟を編む」「まほろ駅前多田便利軒」「ゼブラーマン -ゼブラシティの逆襲-」「純喫茶磯辺」)、奥野瑛太(「あやしい彼女」)…。

「鑑賞評価:☆☆☆☆☆」

蛇足…本作や「風の電話」では「抱き付く」「抱きしめる」シーンが非常に効果的で印象的に用いられている。…様々な意味の込められたその「手」は、いったい何を探し求め…何を掴んでいるのか?


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