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とおいひのうた いまというひのうた

自分が感じてきたことを、順不同で、ああでもない、こうでもないと、かきつらねていきたいと思っている。

自由:権利と義務(本田宗一郎)

2006年10月07日 06時48分54秒 | 読書感想
 活発な意見を積み重ねていくためには、まず「自由」とは何かをじっくりと考えていく必要があるのだろう。
それが、きっと、民主主義の扉なのだろう。

本田宗一郎の『やりたいことをやれ』をめくっていたら、次のような文章があった。このタイトルの「若さ」は「わたし自身」とも替えられると思っている。「自由」とは何かを、私自身がまだよく分かっていないからだ。体験が少ないとも言える。

     《「若さと良識」

若さには特権がある。しかし、若いんだから何をやってもよいということはない。社会を維持するための法や規則を守らなければならないことは当然だが、自分の自由が尊重されるためには、他人のそれを尊重することが必要である。
 権利を自覚して、義務をはたすことが民主主義の基本なのだ。つまり、どんな行動にも責任が伴うということである。過ちの理由を絶対に他に求めてはだめだ。どんな場合でも、自分の行動は自分の意志で決定する。こうした基本的な考えを身につけたところに、行動の自由の限界を悟る良識が生まれるのである。良識の伴わない「若さ」は、ときとして野獣の牙になる。》

「理屈で理解することと、実践することの間に、深くて巨大な溝が存在しているのは事実だ」

「深くて巨大な溝」も、本田宗一郎の他の章のタイトルとなっている言葉です。久しぶりに本田宗一郎をめくってみましたが、改めて思う。スゴイ人だと。

あまり感動したので、「自由」とは関係ないけれど、「仕事とは何か」に関して、もう一つ引用します。

      《「恋愛と技術」

 人間というものは機械ではない。何事も、一つの情というものを入れて見ないと、人間らしさが失われてしまう。
 人の情というものは、恋愛したことのある人とない人では、まるで違うと思う。それが人柄の面でいろいろと反映されてくるんだ。恋愛というのは、男女の心と心のつき合いでしょう。それによって人間としての幅が出て、人の気持ちがよく分かるようになる。そういうものが、われわれの仕事のなかでも必要なんだ。技術というと徹頭徹尾これは理論である。しかし、その中に物の哀れさとか、大切さとかいうものをもって取り組まないと、長持ちするいい技術が生まれてこない。人情に根ざす部分が大いにあるということだ。》
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