立憲民主党の野田佳彦代表は22日、衆院選で自民、公明両党が過半数割れした場合の連立政権参画を否定した。埼玉県春日部市で記者団に「内閣不信任決議案を提出した。その対象政党と組むのは基本的にはあり得ない」と述べた。国民民主党の玉木雄一郎代表は東京都内で記者団に、連立入りは否定する一方、政策や法案ごとに与党と連携する「部分連合」には含みを残した。
共同通信など報道各社の情勢調査で与党過半数確保が微妙な情勢だと報じられている点に関し、野田氏は「相手側も相当な危機感を持っている。これからが勝負だ」と語った。
玉木氏は連立入りを「ありません。政治とカネの問題はとても賛同できない」と打ち消す一方で「政策本位だ。良い政策には協力する」とも指摘した。
自民の森山裕幹事長は20日、与党が過半数割れした場合の対応について「過半数割れしようとしまいと、同じ政策をもって国の発展を図ろうという政党とは前向きに協議していくべきだ」と言及した。
幻冬舎編集者の箕輪厚介氏が23日、X(旧ツイッター)を更新し、衆院選(27日投開票)で東京7区から立候補する自民党の丸川珠代氏をブッタ斬った。
選挙戦もいよいよ最終盤。苦戦が伝えられる丸川氏は連日、街頭に立ち「小選挙区1本です。どうかお助けください!」と、時に涙を流しながら嘆願している。その姿はネット上で「お助け丸川」と揶揄されるほど。
丸川氏は清和会から戻されたパーティー券の還付分822万円を政治資金報告書に記載していなかったとして、党から戒告処分を受けた。比例名簿への記載は見送られ、落選すれば〝ただの人〟となる崖っぷちだ。
そんな丸川氏の〝お助け〟コールに箕輪氏は「なんで散々税金払った上にあなたを助けなきゃいけないんだよ」とチクリ。続けて「根本的になにか勘違いしてないか? 確か僕の選挙区だったから絶対に投票しない」と疑問を呈した。
東京7区は丸川氏のほか、立憲民主党の松尾明弘氏、日本維新の会・小野泰輔、参政党の石川友梨香が立候補している。
松尾氏の応援には先日、元参院議員の蓮舫氏が入り「裏金822万円。気づかなかった? 気づかない額ですか? 今度の選挙で気づかせてあげましょう」と皮肉たっぷりに語り、話題となった。
石破政権の命運がかかる「233」以外にも、カギになる数字が 「310」「46」…それぞれの意味は
東京新聞 2024/10/23
投開票が27日に迫る衆院選では、議席を巡って、いくつかの「鍵」となる数字がある。衆院定数465議席の過半数にあたる「233議席」が政権継続の最も重要な目安となるが、改憲発議が可能となる「310議席」も、自民党政権が意欲を示す改憲の現実味に影響する。自民党派閥裏金事件に関与した前職らの「46議席」の行方も注目だ。
◆慎重な勝敗ライン「自公で過半数」
自民は公示前に256議席あり、2012年の政権復帰以降、単独過半数を維持してきた。今回は裏金事件の影響などで、2009年の下野以来15年ぶりに単独過半数割れの可能性もあり、石破茂首相は勝敗ラインを「自民、公明で過半数」と慎重に設定している。
公示前には自公両党で計288議席あり、引き続き「261議席」の絶対安定多数を確保すれば政権は安定する。一方、公明の議席を足しても過半数に達しなければ、政権継続は困難となる。
◆改憲発議「阻止」に必要な数字は
改憲発議に必要な衆院定数の3分の2以上にあたる310議席も、重要な数字となる。自公両党の議席に加え、自衛隊明記や緊急事態条項の創設など、自民と改憲の方向性が近い日本維新の会などと合わせ、310議席に達するかどうかが一つの目安となる。
改憲に慎重な他の野党にとっては、改憲発議を阻止できる156議席に届くかが焦点となる。立憲民主党は改憲に反対ではないが、自民案には明確に反対している。
◆裏金議員「追加公認」で過半数?
裏金事件で政治資金収支報告書に不記載があり、自民非公認となった12人と、公認はされたが比例重複が認められなかった34人が立候補する計46選挙区の勝敗も、選挙後の大勢に影響しそうだ。首相は非公認の裏金議員でも、当選すれば原則追加公認する方針。仮に自公で過半数に届かなかった場合も、追加公認によって過半数を確保するというシナリオもあり得る。(長崎高大)
