イラク、米大使館近くと米軍使用基地に攻撃 司令官殺害で攻撃激化の懸念
イラク軍も攻撃を受けたことを認め、いずれの攻撃でも死傷者は出なかったと発表した。
現在のところ犯行声明は出ていないが、イラクのイスラム教シーア派(Shiite)武装勢力の連合体「人民動員隊(Hashed al-Shaabi)」は、5日午後5時(日本時間同11時)以降、米軍がいる基地から少なくとも1000メートル離れるよう治安部隊やイラク国民に呼び掛けた。この時刻にはイラク議会で審議が行われる予定になっており、人民動員隊は米軍追放について採決すべきだとしている。
イラクではこのところ、米外交官や米兵を狙った反米グループによるロケット弾攻撃が相次いでおり、米政府はこれを強く批判している。米軍によるソレイマニ司令官の殺害でイランとの対立が激化し、攻撃が増えるのではないかと懸念されている。(c)AFP
NATOがイラクでの訓練任務を一時停止 中東情勢緊迫化で
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政治
2020年01月05日 00:00短縮 URL
4日、NATO(北大西洋条約機構)は中東情勢の緊迫化を受けて、イラク軍に対する訓練任務を一時的に停止した。前日の3日には、イラン革命防衛隊のガーセム・ソレイマニ司令官がイラクの首都バグダッドで米軍の空爆により殺害されている
米国防総省は、バグダッドの空港への攻撃はトランプ米大統領の承認を得ていたと発表した。米国はソレイマニ司令官について、在イラク米大使館やイラクにある有志連合の基地への襲撃に関与していたと考えている
イランのザリフ外相は、ソレイマニ司令官殺害は「国際テロ行為だ」と指摘した
ロシアは、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官が殺害されたことについて、アバンチュール的行為であり、地域全体の緊張を高めると考えている。