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とおいひのうた いまというひのうた

自分が感じてきたことを、順不同で、ああでもない、こうでもないと、かきつらねていきたいと思っている。

ファンタジー

2006年06月23日 08時31分47秒 | 児童文学(絵本もふくむ)
ファンタジーというのは、実にむずかしいもののようです。

また松居直さんにご登場ねがいます。(『絵本とはなにか』)
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ファンタジーというのは、くりかえして言うように、目に見えない世界を目に見えるようにするので、そこには破綻があってはなりません。ファンタジーの失敗作というのは、まったくどうにもならないのです。作品にならないのです。エッツの場合は、非常に緻密な構成力を持っていて、一歩一歩きちんと物語を構成してゆくものですから、ファンタジーが成り立ちます。ファンタジーは特に厳しい技法、手法が必要です。
ファンタジーとは、ムードではない。何となくある世界ではない。一つの新しい世界を、はっきり目に見えるように創造するといういわば大事業です。したがってファンタジーは、作品としての骨組みをしっかりし、起承転結をしっかりし、ことばを厳選し、ことばとことばのつながりを緊密にして、破綻がないようにえがき出さなければなりません。どこか一つ、おかしいなと思ったとたんに、読者は、もうその空想の世界から、自分の世界に、自分を意識するところに戻って来てしまいます。いったん読者を空想の世界に引き込んだら、ずっと最後まで入れておかねばなりません。
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ちなみに、松居さんは、エッツの『海のおばけオーリー』をほめています。『セシのポサダの日』(未読)という物語の構成力のたしかさもほめています。

しかし、こんなことは一度目をとおせば事済む。大事なのは、空想力をいかに失わないか、いかに柔軟に空想の世界に入れるかだろう。
多くの人が、5,6歳をピークに空想力をしぼませていくようだ。現実の世界だけしか見えなくなる。
『小さな王子さま』の有名な言葉、「大事なものは目に見えない」とは、つまり空想力が大事だと言っているのだろうか?

自分に果たして空想力がどのくらい残っているか、希望を持ちつづけられるか。
白旗をあげる日は....間近か?

児童文学といっても、むずかしいですね。と言うより、苦しい。

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