京都弁護士会の日下部和弘会長

京都弁護士会の日下部和弘会長

 日本学術会議が推薦した新会員候補6人の任命を菅義偉首相が拒否した問題を受け、京都弁護士会(日下部和弘会長)は12日、任命拒否を撤回し、同会議の推薦通りに任命するよう求める会長声明を出した。

 声明では、日本学術会議の高い独立性は法律にも明確に規定されていると説明。会員推薦の基準を満たしているかを適切に判断するのは同会議であり、首相の任命拒否は予定されていないと指摘する。

 菅内閣が主張する「総合的、俯瞰(ふかん)的活動を確保する観点」からの任命拒否についても、同会議の自主性・自立性を著しく侵害し、法律上絶対に認められていないと強調。個々の科学者の学問の自由や表現の自由を侵害し、研究や表現、同会議の選考・推薦行為を萎縮させるとして違憲だと訴えた。