くもり空の下で……

アルコールとギャンブル。依存症からの回復と成長を目指しながらの日々の雑感を発信。趣味の渓流釣りなども公開しています。

KY

2017-07-31 23:29:59 | 日記
『○○さん、元気でやってますか~?』



…………と以前勤めていた会社の営業さんが電話をくれた。



私はその会社をもう二年ほど前に退職している。
にも関わらず、その営業さんは現在でも1ヶ月~2ヶ月に一度は私の様子を気にかけて電話をくれる。
嬉しいことです😌

けど、私の近況を報告したあと、残りの80%の会話はその営業さんの会社に対する愚痴だったりする。




私も以前はその会社に約12年間勤めてきたので、職場の現状、社長、課長、従業員の人間関係など、その営業さんから聞けば大体の状況把握はできるので、相槌を打ちながら聞いていた。


私は今から1年前にその会社の社長の元を訪ねて、12ステップの中のステップ⑨"埋め合わせ"を行っている。


(埋め合わせの模様はこちら⤵)
短気は損気 - くもり空の下で……




今では私と彼(社長)との仲は良好。
「ウチにまた戻ってきたら?」
………と誘われたこともあったけれど、今一歩踏み出せず、現在に至っている。



彼(社長)は現在40歳。
産業廃棄物処理業。従業員数15名。

二世社長なので、彼の父親である会長から「オマエが社長やれ。」と言われ右も左も解らない状態から、いきなり彼が社長職を任命された時期から私は彼を見てきている。
なので彼の性格などもよく熟知しているつもり。

そんな彼は私からみると人に気を遣い、配慮にも優しさも見えたりするが、基本的にワンマン。機嫌が悪い時には"仏頂面"で周りから見ていても分かりやすい。

平たく言えば
「わがままで気分屋。だけど人の目(部下)を気にしている。」


………そんな人。




そんな零細企業だったので、従業員全員が毎日社長の本日の機嫌、顔色を伺いながら仕事をしているような状態だった。
昔から現在までも、そういった企業体質は変わってはいないようだった。



今現在、その職場を離れ、客観的にその会社の現状を見れるようになった私。
営業さんから少しアドバイス的なことを求められたので、その営業さんに言ってあげた。


「他人(社長や同僚)を気にしすぎなんじゃないですか?
しかも従業員全員が?」


…………と。

「誰々があー言っていた。」

「他の誰々がこー言っていた。」

「いま社長機嫌悪いから、あとにしよう。」


そういった些細な影口や雰囲気を感知する能力だけは、当時の私も含め、みんなズバ抜けて長けていた。



言い方を変えるならば

「空気を深読みしすぎて、それが余計なストレスになっている。」


営業さんから話を聞いた限りでは、今でもそんな現状が続いているらしい。




本当に戦わなければならない敵は、他社のライバル企業であり、そんな些細な内輪揉めをしてる場合ではないのでは?
…………と、感じたりもするが、それぞれ従業員一人一人が、会社の1歯車となると、なかなかそんなキレイ事ばかりでは世の中渡っていけない。

自らの保身が最優先。

どうしてもそうなってしまうようである。。。私もそうだった。



以前KY「空気読めない」とか流行ったけれど(すでに死語か💧)、この会社はどうやら逆のKY「空気読みすぎ」
のように感じた。





他人がどう思っていようが、関係ない。

自分は自分のやるべきこと(やりたいこと)をやっていくだけ




こんな風に思えたのならいいんですけどね。
もちろん他者への基本的な礼儀、配慮を踏まえた上での話ですが…………






そのKY「空気読みすぎ」は、この会社に限ったことではなく、昔と比べて、日本の社会全体が「空気読みすぎ」体質になっているように感じるのは私だけだろうか?

「人と違うことを言ったら自分が非難される。」………みたいな。


「誰々が………どうたらこうたら……」
とか

「○○さんの発言が…………」
とか

連日のニュースを見ると、そんなことばかりをよってたかって同調し、煽り、炎上。


そんなニュースを見る度に、






『またか・・・』


………と、つい思ってしまう。。。











ま、これは現在無職である私の"戯れ言"ですけどね
( ̄▽ ̄;)ハハ


"自分がホントに言いたいこと"言っていますか?
本当にやりたいこと"、やっていますか?
自分の心に対しての不正直(自己欺瞞)は蓄積されすぎると、私のようにやがては爆発してしまう………





かもしれませんよ。





ご自愛ください。




























ある仲間の『今日一日』

2017-07-31 01:24:53 | 日記
深夜、「ギャンブル依存」 についての番組がやっていた。

思わず食い入るようにテレビを観てしまった。


奈良にある中間施設に入所している人達の様子に密着している番組だった。

「治癒はしないが回復はある」 とか 「埋め合わせ」 などの用語が度々使われていたので、おそらく12ステップを活用している中間施設だと思われる。


その番組の中でカメラは、ある男性に密着していた。仮名だとは思うけれど、そのHさんと名乗っていた方はモザイクもかけずにテレビに出ていた。



「スゲーな、この人。

それとも、ただのバカなのか?」





私もそのHさんも、同じ病気(ギャンブル依存症)を持ち、なおかつ同じ自助グループ(GA)に通っている仲間であると思うけれど、私はまだそのHさんのように世間に顔を堂々と見せ、「ギャンブル依存症の○○です。」……などとは私はとても言えない。

………というか、わざわざ「私はギャンブル依存症です。」などと公に晒す必要はないと思うがw


その番組を観ながら、私もHさんと同じ病を持ってはいながらも




「この人重症だわ~。オレはこの人よりはまだマシかも………」




などと不謹慎かもしれんが、正直に言えばそう思ってしまった。




Hさんは長らく迷惑をかけてきた母親に対しての"埋め合わせ"をするため、施設から外出許可をもらい、奈良から関東に住んでいる母親のもとへ出向き"埋め合わせ"(今までの謝罪)を行っていた。

だが、なんと、その埋め合わせを済ませたあと、奈良の中間施設へ戻る途中、取材カメラが密着している最中にも関わらず、Hさんは外からパチンコ屋の中の様子をボーッと眺めていた。
そして、次の瞬間、何を思ったのかなんの躊躇もなく店内に入っていった。


思わず


『おいおい。ダメでしょ、それ。』


………とテレビに向かってツッコミを入れてしまった。


打つこともなく、すぐにそのHさんは店内から出てきた。
密着取材をしていたテレビのスタッフから 「今、店内入りましたけど大丈夫なんですか?」…………と聞かれていたが、Hさんは

『あ、いや、好きな機種があったものだから、回転数が気になって見てきただけですよ、北斗のね。昔よく打っていたんですよ。』



……などと、言っていたが、





私的には
それ、ダメですから✋
完璧にスリップですから〜〜






なんで12ステップを日々やっていながらそんなことも解らねーのよ。
ダメだこの人、やっぱ重症だわ。




………と思ってしまったが、
それよりなによりも、店から出てきたHさんの顔が、母親に埋め合わせをしていたときの顔とは別人のように目つきが変わり、ギラついた目をしていた。
それを見て、
『ゾクッ』……と寒くなるような感じを私は受けた。

まず普通の人(健常者)なら、打たないけど回転数(データ)が気になって店内に入店する………などという人はまず居ないだろう。






多分、Hさんにしてみたら
「打つわけじゃないし、少し店内に入るぐらいならいいだろう……」

という軽いノリだったとは思うけれど、


『その軽いノリで今までずーっと、大ケガしてきたでしょ、アナタも私も。』






…………と、言いたくなった。



普段、日常の生活の中でも、パチンコ(パチスロ)に対する強迫観念は常につきまとう。
その強迫観念はこのHさんに限らず、私にとっても一生消えることはない。
だが、その強迫観念を自ら認めることにより、スリップの危険を回避していくことは可能だと思う。







きっとこの番組がオンエアされて施設のスタッフが見たら、間違いなくステップのやり直しをHさんは言い渡されるはずだと思う。







あるギャンブル依存症の方のブログの中で

「パチ屋のトイレを借りてスリップするぐれーなら、クソ漏らしたほうがマシだわな。」



……と書いてあったが、「まったくその通りだな」と私も同感だった。



・打つわけではないし、少し入ってみるか。
・知人との付き合い(又は待ち合わせ)なだけだし、休憩がてらチョット。
・トイレ借りるだけならいいだろ。



上に掲げた3つの感情。
これは何十年も回復の道を歩いてきた人ならばそういう理性の働きも可能なのかもしれないが、回復の道を歩き始めたばかりの人(私も含めて)には非常に危険な考えだと思う。






ステップ①
私たちはギャンブルに対して無力であり、思い通りに生きていけなくなっていたことを認めた。






「自分はもう大丈夫」





あまり、そんな気持ちは持たないほうがいいような気がする。

なぜなら、そんな自分自身に今まで、何回、いや何十回と裏切られてきたか、身をもって知っているはずなのだから…………