「海辺のカフカ」
美しい作品だった。
その持つ(多くの)意味を(原作もだ)ずっと考えているが、
ワタシの理解力では、遠く及ばず。立ち上がれず。
ただ不条理な暴力や俗や性愛の果てに理屈じゃない圧倒的な美しさがあって、
崩壊する世界に一人ぎりぎり佇んで抗う美しさみたいなものかなと単純化すればするほど打ち砕かれ、
この作品自体が精神的暴力装置だと感じる。
今、舞台表現の重層性を考える時期にあって、「天上界」の作品ではあるが、打ち砕かれたあげくに、冷静さと熱を頂きました。
余談だが、パンフレットであの蜷川さんが「村上さんにだけはみられたくないなぁ(笑)」と仰っていることが妙に共感・・・
へえ、蜷川さんでもそんなことあるんですね。
冗談だとしても。
村上さんの小説と同じでなかなか現実に戻れず、
さいたまから帰りの車でも音楽すら聴く気になれず、
一夜明けた今でも独特の“重さ”が脳に居座り続ける。
解体される・・ってこんなことか。
本当に、すごいな。
わたしもいろんな感情が味わえる
作品に出会いたいです(^_^)
今日も1日はりきっていきましょ☆
鑑賞後、一夜明けた翌日でも
作品が残り続ける作品。
パンチありますねぇ^^