陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

劇場版 「鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」(前)

2008-01-13 | 感想・二次創作──鋼の錬金術師
読者の皆様、ごきげんよう。
今夜はひさしぶりに昔ハマってましたあのアニメが観れそうです。あのアニメとは、そう。知るひとぞ知る
劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』
MBSで今晩深夜一時三五分~三時四〇分の放映!

これ、いつか観ようと思って、のがしていたのでちょっと嬉しいです。まあどうせ、地上波用に編集してるんでしょうけれど。

お正月前後って、たいがい深夜か早朝に、アニメ映画が放映されたりするんですが。なぜ、こんな冬休み明けでしかも日曜深夜に放映するんだか疑問です。…と思っていたのですが、成人の日で三連休だからなんですね。

この劇場版、古書店でガイドブックをよく見かけるので内容を立ち読み(買いなさいよ!)して結末は知っているのですが。アニメ版ラストで住む世界を違えてしまったエルリック兄弟の行く末が見れて、楽しみ。
ちなみに、この『ハガレン』アニメ版と原作漫画とではかなり設定がことなるもので。アニメ版はエドの幼なじみであるウィンリイ嬢のあつかいがおざなりだったり、エドの父親とダンテおばさんが恋仲だったりなど、異同がみられます。劇場版はもうかなりオリジナルアニメといってよいくらい、原作者の意向を無視して水島監督の思想が色濃く反映されているといっても過言ではなさそうです。ガイドブックのインタヴューを一読した限りでは。この劇場版、なにが楽しみかといいますと。アニメ独自の設定で、エドが飛ばされた世界が、現実界、すなわち二〇世紀初頭のドイツを舞台にしているところですね。ですので、かなり史実に絡ませたお話づくりにしてあるそうです。さらには成長したアルフォンスくん人間ヴァージョンが登場。

このアニメ、あの有名な『ガンダムSEED』の前番組で、私も全話じゃないですがけっこう観ていまして、原作漫画も第十巻ぐらいまで買いそろえていました。『神無月の巫女』に染まるまえはいちばん好きだった作品ですね。兄弟が無人島で修行するシーンとかすごく好きで。あと、ヒューズ大佐が殉職するところは泣きました。イズミ師匠とか、ホークスアイ中尉とか、かっこいい女性陣も多くて。荒川弘先生は外国映画でよく研究されていらっしゃるのか、緊迫感のあるアクションシーンや無駄にトーンを使用しないペンでの背景の描きこみがとてもスタイリッシュ。キャラが多いにも関わらずそれぞれ立っていて、ストーリーもあっといわせる展開でおもしろい。コミックスを読み終えるたび、毎回次巻が楽しみだったのですが…。途中から、みょうな東洋人一行が絡んできて、なにかよくアニメでなされる中途半端な和洋折衷ごたまぜ世界観になってしまい、つまらなくなってしまいました。たとえるなら、喫茶店でモーニングを頼んだら、紅茶とラーメンを出されたような感じでしょうか。(例えがおかしいです)某所でネタバレをみてしまったのですが、その東洋人の皇太子が〇〇な(ネタバレなのでいちおう伏せ字)ことになっている模様。
読まなくなった根本的な理由は、やはりグロテスクな描写がおおすぎることでしょうか。ニーナという女の子が実の父にキメラにされてその最期が…のくだりは、アニメでも観たのですがトラウマになりました。

肉体は蘇生できても精神や魂はその個体特有のもので複製できないのか?といった哲学的な問いをふくみつつ、現在はやや軍部の政治的ドラマに傾いている向きがあるこの作品。ひさしぶりに浸ってみたいかと思います。
ところで、ホムンクルスのラースって、水樹奈々嬢だったのですね。この頃、ぜんぜんっ知らなかったもので(汗)彼女は声質がひくいので、なにかこういう人間離れした役柄が似合っちゃったりするのでしょうか。『なのは』無印のフェイトちゃんも感情がない子でしたしね。しかも、ママっ子なところまでおなじ…。


『劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』公式サイトはこちら。
http://www.sonymusic.co.jp/Animation/hagaren/hagaren-movie/index.html

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2 Comments

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賛否両論の映画ですよね (白いの)
2008-01-13 21:48:48
ごきげんよう。関東では正月の頭にやってたようですが見逃しました。
私はこの作品(テレビアニメ)はあまり観た事ないですが、原作は兄貴が好きだったのでよく原作漫画は借りて見てました。
子供向雑誌(ガンガンでしたよね?)の割にはダークな話で印象に残ってます。
特に少女と犬がくっつく話とか(記事にもありましたね。キメラ?)……兄貴と衝撃を受けていました。
アニメは本当にちらちらっと(たまたま観る時間があったら観てたぐらい)観てた程度ですが、声優さんとかはよく合っていたなという記憶があります。
フェイトちゃんが出ていたのは気付かかったです(不覚)
私も映画は観てないのですが、結末はネットで知ってたりします(苦笑)
ウィンリイの扱い(エドとの結末)が悪くて原作知ってる身としては……。
全体を観ずに言うのもなんなんですけどね(苦笑)
では。
観ました! (万葉樹は猫がみたいの)
2008-01-14 15:02:31
ごきげんよう、白いのお兄様。

>関東では正月の頭にやってたようですが見逃しました。

なるほど、この連休中だったのはやはり関西の大人の事情だったのですね。

>子供向雑誌(ガンガンでしたよね?)の割にはダークな話で印象に残ってます。
特に少女と犬がくっつく話とか(記事にもありましたね。キメラ?)……兄貴と衝撃を受けていました。

掲載誌は『少年ガンガン』ですね。『神無月』の原作者の介錯先生がとうじ、別の漫画を掲載されていて、姫子と千歌音のそっくりさんが登場した回のために買った覚えがあります。
キメラの話は、ショッキングでしたね。アニメではその父親がその後も奇妙なかたちで兄弟にからんでくるので、気持ちわるかったですね。原作以上にいろがついて、ホラー色がつよめられたかのような。

>声優さんとかはよく合っていたなという記憶があります。

主役の少年が女性声優というのがよかったですね。でもとうしょ、あのイカツイ鎧が、釘宮嬢の愛らしい声でしゃべるのには度肝をぬかれました(苦笑)

>フェイトちゃんが出ていたのは気付かかったです(不覚)

水樹嬢のラースは、映画ではあまり台詞なかったですが、ひじょうに感情がこもってました。フェイトちゃんみたいな美少女より、少年役のほうがうまいのでは?と思ってしまうほど。にしても、ラースの最期がかわいそうでした(泣)

>私も映画は観てないのですが、結末はネットで知ってたりします(苦笑)
ウィンリイの扱い(エドとの結末)が悪くて原作知ってる身としては……。
全体を観ずに言うのもなんなんですけどね(苦笑)

ガイドブックを拾い読みしたときキャラ紹介などをおもに注目していたんで、くわしいラストは把握してませんでした。賛否いろいろあるでしょうが、映画としてはなかなかのいい出来映えではなかったでしょうか。
ウィンリイさんは、ご愁傷さまとしか(苦笑)いや、死んでないですけれど。

感想は長くなりそうなので、別稿にしてみたく。
では、コメントありがとうございます。


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