陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「ラスト・ブラッド」

2014-04-12 | 映画───サスペンス・ホラー
2011年にCLAMPのキャラクターデザイン、水樹奈々さん主演CVでアニメ化された「BLOOD-C」で知りましたが、もともとは2000年のアニメ映画を起源とするメディアミックス作品群の一部だったんですね。この「BLOOD-C」は、OPがなかなかスタイリッシュで癖になりそう。残酷な描写というより、最終回に唖然とした視聴者も多かったでしょうね。EDを歌っているのは水樹さん。

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「BLOOD-C」の前に、日曜夕方の放映でのテレビアニメ「BLOOD+」がありまして、一部視聴したことはあったんですが、ヒロインの脇にいる男子高校生がうるさくて(失礼)あまり楽しめなかったことしか覚えてませんし。ちなみにこのシリーズ、漫画版だの、小説版だの、ゲーム版だの、いろいろ出ているようです。すこしずつ設定は異なっているようですが、共通するのは、サヤという名の美少女が日本刀ふりまわして怪物と戦うという一点。

さて、今回のお話はその「BLOOD」シリーズの実写映画版。2009年の香港・フランス合作映画「ラスト・ブラッド」(原題:Blood: The Last Vampire)。なおR-15指定の流血もりだくさんのシーンばかりですので要注意。

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ベトナム戦争まっただなかの1970年、日本にある米軍基地内のアメリカンスクールにサヤという謎の美少女が転校してきます。基地を管轄する将軍の娘であるアリスは、サヤが同級生を殺害していたのを目撃。不審に思った父のもとには、サヤを匿う謎の組織の男たちが迫ります。その直後、アリスは怪物と化した住民たちに襲われたところを、駆けつけたサヤに救われますが…。

筋書きとしてはいたって単純明快で、サヤが父親の仇である鬼の首領であるオニゲンを討ち果たすまでの物語。サヤが鬼と人間のハーフであることから、うすうす、オニゲンとの関係も察することができますので謎としては深みがあまりありませんが、「レッドクリフ」「トランスポーター」で知られる香港のアクション監督コーリー・ユンが手がけただけあって、アクションシーンの華麗さは必見。それと、キャストの多くを外国人が占めながらも、特撮のようにつくりこまれた昭和風の街並がある世界観がどこか「ブレードランナー」っぽっくて、おもしろいです。

ただ、ラストのサヤが「鏡の裏の世界にとどまっている」という解釈がよくわからずじまいで。それは鬼だけが棲むことのできる世界なのか、とにかく、アリスたちのいる世界には平和が戻ったということなのでしょうか。

出演は「猟奇的な彼女」のチョン・ジヒョン、小雪、アリソン・ミラー、「麦の穂をゆらす風」のリアム・カニンガムほか。
サヤを育てた武術の達人であるカトウを演じた倉田保昭は、日本でもいくつか出演作のあるアクション俳優ですが、動きがすばらしいです。

ところで、テレビアニメのほうはさんざん最終回が悲惨だったために非難轟々だったあの「BLOOD-C」ですが、今夏(2012年)公開された劇場版「BLOOD-C The Last Dark」のほうは、そこそこ好評だったようですね。テレビアニメのほうは、のほほんとした眼鏡ッ子、巫女さんの小夜と、戦闘モードのかっこいいタイプとの切り替えがおもしろかったんですけどね。にしても、セーラー服に機関銃だの、日本刀だのって、男性陣のロマンなのでしょうか。

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(2012年11月24日)

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