ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

雪の日は

2012-02-25 13:09:57 | 日記・エッセイ・コラム

雪です。
雪が積もっています。
町が白無垢を被って嫁入りのようです。

だからというわけではないのですが
お昼は釜揚げうどんにする。
小豆島から取り寄せたうどんに
冷凍保存しておいたかき揚げを添えて。

なにもかも音が雪に吸い取られて
あたりはすっかり無音浄土です。

耳を失くしてしまったようで
音のない世界なんてとても落ち着かない。
うるさいなあ と思いながら
雑音も余計な言葉もいろいろあって良いのです。

悔しがったり 腹を立てたり 泣いたり笑ったり
人生、少々賑やかであるほうが面白いです。

 野良犬のまどふ足跡春の雪


お茶の味

2012-02-24 12:00:18 | 日記・エッセイ・コラム

鹿児島より3種類の緑茶をとりよせる。

お茶屋さんと何かの縁が生じたらしく
100g1500円の商品を1000円で送ってくれる。

日光羊羹を頬張りながら
妻は「知覧」という銘柄のお茶が
いちばんと言うが
ぼくには知覧イコール特攻隊のイメージがあって
すんなりいかない。

終戦のときは3歳。
戦争の実体験はなく
先入観でしかものを言えないが
狂った時代であったと思う。

イラクやアフガンの自爆テロ。
どうしてこうも同じことが繰り返されるのか・・・・

2月24日金曜日 晴れ
今日一日が穏やかでありますように。

 フリージアの黄色がよろし病むひとへ


ホトケサマ

2012-02-23 13:08:20 | 日記・エッセイ・コラム

BS放送で「楢山節考」を観る。
深沢七郎原作。1958年上映。
木下恵介監督、主演:田中絹代・高橋貞二。

姥捨山伝説に基づき
信州の寒村に住む人々の因習を描いたもの。
無惨というか残酷というか
あまりの恐ろしさに観なければよかったと思う。

この村では口減らしのために
70歳になると楢山に捨てられる。

莚の上に小さく正座して
もう一枚の莚を頭からかぶり
手を合わせている田中絹代の姿はまるで仏さま。
カラスが群れ雪が降ってくる。
このラストシーンと
伊藤雄之助の扮する息子が
命乞いする父親を崖から蹴落とす光景が
瞼に焼きついてしまった。

人間の奥に渦巻く闇
見ないで済むものなら見ない方がいい。
知らずに済むものなら知らない方がいい。

映像から与えられる凄まじさは
身の毛もよだつほど。
しかしこれに似たような事象は現代にも在って
孤独死などは
形を変えた姥捨山に他ならない。

 舌に受く二月の雨の甘さかな


サプリメント

2012-02-20 11:52:46 | 日記・エッセイ・コラム

病気は人を選ばない。

最高級の健康管理をされている陛下でさえも
病気になるときは、なる。

還暦を過ぎたころから俄かに
サプリメントに関心がたかまり
にんにく卵黄・グルコサミン・ビタミンCは欠かせない。
胡麻、はちみつ、海藻もよく摂るようにしている。
月2回の鍼灸は免疫力を高めるための
予防治療で最も欠かせないもの。
5年間休んだことはなく
お陰で風邪には強くなった。

以前は「風邪」という言葉を耳にするだけで
その日のうちに風邪をひいたのに
今はインフルエンザの予防接種すら必要ない。

一つ惜しいことは
尿酸値が上がるので大好きな明太子がたべられない。
テレビ通販の番組を見ながら
ふっくらぷちぷちがうらめしい。

最近妻が「皇潤」を飲み始めた。
もっと早い内からなら今頃効果が顕われていたろうに。

二日ほど厳しい寒さだったが
今日はまさしく水が温むような陽ざし。
この時季こそ健康管理に細心の注意を・・・・
風邪をひいている訪問者は家には上げない。

先ごろ音楽会の招待状が送られてきた。
日本歌曲振興会関西支部の音楽会が
京都府民ホールにて開かれ
そこで「雲」が演奏されるという。
3月3日 京都の春
お日柄も良いので行ってみたいが
今の体調では残念ながら無理・・・・
やはり何事も健康であってこそのよろこび。


午前3時のバナナ

2012-02-19 13:41:39 | 日記・エッセイ・コラム

第18回日本歌曲コンクールの成績結果が
送られてきた。
第17回のあの感動からもう3年になる。
1位、2位、3位 おまけに奨励賞まで・・・・・
あのような感動は二度と体験できない。

新たに3番の歌詞を加えた「雲」の改訂版が10月、
鎌倉で演奏される予定。
いまから愉しみにしている。

「何故詩を書くのか?
 答えは詩人の数だけある。」
という内容の詩論を寝床で読む。
難しいものを読めば
たちまち眠れるだろうと期待したのだが
本を支える手がかじかみ
逆に眼がさえてしまった。

眼がさえると、とたんに空腹感をおぼえ
枕元のバナナをたべる。
いざという時の為にバナナと水はいつも用意してある。

  「午前3時のりんご」は私の好きな詩人の作品。
午前3時のバナナを頬張りながら
暗闇の隅から声が聞こえたような。
      (ああ、サルが一匹いる・・・・)

 雨水かな陛下のオペのご無事なる

*雨水:二十四節気の一つ。
     陽気地上に発し雪氷とけて雨水となればなり。