杉並からの情報発信です

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「著作権」よりも「国民の知る権利」の方が格段に重要だ!

2011年09月04日 15時05分14秒 | 政治・社会


ドイツのTV局ZDF が制作しドイツで8月8日に放映された福島原発事故に関するドキュメンタリ番組が日本語字幕付きでYoutubeに投稿されました。

一説によりますと20万以上のアクセスがあった模様です。

この投稿映像が福島中央TVからの「著作権侵害」クレームでYoutubeから全面削除された件で、福島中央TVには多くの抗議や問い合わせが殺到しているようです。

福島中央TVは以下のような「お知らせ」を公式サイトにアップしました。

http://www.fct.co.jp/oshirase/rights/

お知らせ
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おしらせ

「YouTube」にアップされた東京電力福島第一原発爆発映像の削除について

「YouTube」にアップされました、東京電力福島第一原発爆発映像の削除につきまして、

多くのお問い合わせをいただいております。

この映像は、福島中央テレビが撮影の意思を持って撮影したもので、福島中央テレビに著作権があります。

したがって、福島中央テレビに無断で載せた場合には「著作権の侵害」にあたります。

福島中央テレビでは、無断でテレビ番組等にこの映像を使用した場合にはその製作者に対して

厳重に抗議するとともに、「YouTube」からの削除を求めております。

また、その番組を視聴したと見られる方が、再度その番組を「YouTube」にアップする行為があった場合にも

確認次第、削除を求めております。

以上、法律に則った措置を講じておりますので、ご理解願います。
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▼ 余りにもバランスに欠けた福島中央TVの対応!

確かに法律上は福島中央TVが主張することは正しいと思います。

著作権所有者が「著作権」を所有する映像や文書や画像を無断に使用されたりコピーされたりした場合、違反者に「著作権侵害」クレームと削除要求をするのは当然の行為だと思います。

しかし今回の福島中央TVの場合は、日本のYoutubeの投稿映像の削除に熱心のあまり余りにもバランスに欠けた行為だと私は思います。

その理由を以下に3つ書きます。

一つは、福島中央TVは日本のYoutubeの投稿映像を削除させましたが、番組の製作元であるドイツのTV局ZDFに対しては「著作権侵害」クレームも

削除要求もしていないようなのです。

現在ZDFの公式サイトで公開されている映像には爆発映像がそのままに使用されています。

以下のURLをクリックしますとZDF公式サイトでドイツ語の元映像がで見れます。

(以下をURLクリックしますと映像の紹介画面が出ます。下のほうにある「DSL1000→Abspielen」を

クリックすると映像が開始します)

http://www.zdf.de/ZDFmediathek/beitrag/video/1406700/Die-Folgen-von-Fukushima#/beitrag/video/1406700/Die-Folgen-von-Fukushima

元映像

飛び先の説明

もし福島中央TVがZDFに「著作権侵害」クレームと削除要求をしていれば、公式サイトの映像から「爆発映像」は削除されているはずです。

二つ目の理由は、福島中央TVは日本のYoutubeの投稿映像の削除には熱心ですが、ドイツのYoutubeに投稿された映像には同じような熱心さを発揮していません。

8月11日にYoutubeに投稿された爆発映像がそのまま使われているZDFの映像は削除されずに今でも見れます。

「zdf さんが 2011/08/11 にアップロード」と書かれていますのでZDFTVが自分で投稿したのかもしれません

http://www.youtube.com/watch?v=Sd78RtUBzA0

ドイツYoutube投稿映像

三つ目の理由は、福島中央TVが「著作権」を主張する福島原発2基の「爆発場面」はたかだか4-5秒の映像です。

映像全体の長さは7分55秒、「爆発場面」は5秒としますと「著作権侵害」部分は全体の1%です。

1%の「著作権侵害」映像のクレームで、日本のTV局では決して制作できないようなドキュメンタリー番組の全部が削除されたのです。

▼ 福島中央TVは小さな「著作権」を主張して「国民の知る権利」を奪った!

国から公共の電波を独占的に使用する権利を与えられて利益を得ている民間のTV局は、「国民の知る権利」を保障するという大きな使命を義務付けられています。

福島中央TVは自社の小さな「著作権」を主張することで日本国民から「国民の知る権利」を奪ったのです。

福島中央TVは「著作権」の保護を主張していますが、ジャーナイスとしてより重要なことは「国民の知る権利」を保障する事なのです。

福島中央TVはYoutubeの投稿映像を探し出し削除要求する時間があるのなら、ドイツDZFが制作したような地元住民の苦難の現状を告発するドクメンタリー番組を

地元のTV局として制作してもらいたいものです。

▼ ネットメディア利用者が多くなればなるほど攻撃できなくなる!

今回のように「著作権侵害」を名目にした「情報遮断」目的の削除攻撃は今後ますます増えてくると思います。

メールやブログやTwitterやFacebookも「著作権侵害」と「名誉毀損」の名目で同じような攻撃を受けると思います。

エジプトの民衆革命ではTwitterとFacebookが民衆の通信手段として大活躍しましたが、公安当局は最初個別に遮断することで対応しましたが、

利用者がどんどん膨れ上がり全部に対応するには公安職員300万人が必要と言われるほどの規模となり、ついにムバラク政権は打倒されました。

民衆が安く使える唯一の武器であるメールやYoutubeやUstreamやブログやTwitterやFacebookは使う人が増えれば増えるほど公安当局や

今回のような民間企業からの攻撃を受けにくくなります。

▼ ZDF Frontal21「 福島原発事故の影響(日本語字幕)」を拡散しよう!

1000万人の「賢明な国民」の届く様に情報拡散してください。

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=fk6-8T75Q9w#!




(終わり)







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