2008年8月25日
前回のコラムでわたしは、原油価格が近い将来、劇的に暴落する事態が起きるだろうと書いた。では、原油価格が大暴落したのちに何が起きるのか。今回はこの点について述べよう。
去る7月25日に、6月の全国消費者物価指数(生鮮食料品を除く)が発表となった。それによると、前年同月比1.9%の上昇と、15年半ぶりの高い上昇率である。
その後も、8月に入ってからは、卵、チーズ、ハム・ソーセージ、冷凍食品などが次々に値上げされ、10月には小麦粉の政府売り渡し価格が20%引き上げられる予定となっている。電気料金も9月に改定があり、さらに来年1月からは一世帯あたり平均800円(東京電力の場合)の大幅な値上げが見込まれている。
この調子でいくと、年内には消費者物価上昇率が3%台に乗るというシンクタンクの予想も出てきた。3%台というのは、バブル最盛期の上昇率である。
この大きな原因は、言うまでもなく原油価格や穀物価格の高騰である。こうした資源高の影響は、企業レベルではすでに大きく受けてきた。
現に、6月の国内企業物価指数(旧卸売物価指数)の上昇率は5.6%に達している。
だが、その上昇を製品価格に転嫁すると需要が落ち込んでしまうために、企業は値上げを抑え込んできたのである。
だが、ここにきて消費者物価が急上昇したということは、企業の我慢が限界にきたことを意味するのだろう。
一方、厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、賃金の上昇率が、2、3月は前年比1.5%上昇だったものが、4、5月で0.8%、6月には0.4%とどんどんと下がっている。資源高をなかなか価格に転嫁できないため、企業の粗利が上がらずに、賃金を抑制しているからだ。
今や、わが国の家計は、賃金低下のなかでの高い物価上昇という、これまで経験したことのない厳しい環境に置かれている。
はたして、この状況はいつまで続くのか。
原油価格暴落で投機マネーの大半は消滅するしかない
現在のような賃金抑制と物価上昇という現象は、原油市場に投機資金が集まっている限りは続くだろう。だが、前回述べたように1年以内には必ず原油バブルは崩壊する。それまでの半年から1年は、家計は我慢が必要だという悲観的な見方しかできない。だが、それ以後の日本経済について、わたしは楽観的な見方をしている。
投機資金が離れれば、原油1バーレル当たり数十ドルから100ドル近い暴落を引き起こす可能性は十分にある。原油1バーレル当たり1ドル上昇すると、日本経済の負担は1500億円増えると言われており、逆に言えば80ドル下落すると14兆円もの負担減が
もたらされるわけだ。不況を吹き飛ばすのに十分な負担減と言えよう。では、原油や穀物価格が暴落したときに、どういうことが起きるのか。
投機資金の一部は日本にやってくるだろう。それによって、国内の不動産や株式が買われ、価格が上がることは容易に想像できる。
だが、それはごく一部だとわたしは見ている。おそらく、7、8割の資金は消滅してしまうのではないか。というのも、バブルの終焉というのは、投機資金がどこかへ逃げていくという終わり方をしない。
いつの世も、マネーが消えて終わりとなり、破産者が続出するのだ。
だが、今回のバブル終焉は、それだけでは終わらない。もっと、根本的な変化が世界経済にもたらされるような気がするのだ。
ここ30年ほどの変化を長い目で見てみよう。事の起こりは、1970年代末、英国にサッチャー政権が成立して、金融ビッグバンが行われたことだった。それによって、従来の金融業とは質の違う金融業が登場した。お金を右から左に動かすことによって、
人の付加価値を奪い去り(M&Aがその典型)、巨万の富を生み出すというビジネスモデルが生まれたのである。
そうした金融資本はどんどんと膨張して、アジアの金融危機の際には、通貨当局が保有する外貨準備よりもはるかに大きな投機資金となって現れた。その投機資金がタイや韓国を攻撃して、国家を資金繰り倒産させた。金融資本はそこに乗り込んで、二束三文で不動産屋や株式を買いたたき、その後に値を吊り上げてから高値で売り抜けた。
その金が1998年以降に日本にやってきて5年間にわたって暴れ回った。そうして日本の資産をごっそりと海外へ持ち出したわけだ。
そこまでは勝ちが見えているレースだった。しかし、獲物とする国がなくなってしまうと、金融資本は行き場を失って、欧米の不動産投機に走ることになる。だが、そこはゼロサムであり、全員が勝てるとは限らなくなってくる。さらにそこから逃げ出した
投機資金が、現在、原油や穀物市場で暴れているのだが、そのバブルがはじけたらどうなるか。
もう、行き場所がほとんどない。なぜなら、彼らのあまりに巨大になった資金に耐えられるような投機の対象(市場)がもう残っていないのである。最後には、膨張しつづけてきた金融資本は行き場を失って消えるしかないのである。
それで、何が起きるのか。パラダイムが変わるとわたしは思うのだ。
日本経済の復活と米国経済の長期低迷が訪れるここ20年間、米国経済は圧勝であった。米国とそのやり方の真似をした中国の経済が圧倒的に強い時代であったといってよいだろう。
そのためか、金融経済の分野では、米国型の新自由主義を信奉する人がいかに多いことか。
だが、そこに大きな落とし穴がある。いま圧勝しているからといって、その金融経済が正しいとは限らないのだ。
日本じゅうがバブルで沸き立っていた1980年代後半を思い出してほしい。当時の米国では、日本的経営が非常にもてはやされていた。
なんと、 MBA(経営学修士)コースの7割で、日本的経営が教えられていたほどである。なんのことはない、日本がバブルで圧勝していたから、日本的経営がすぐれていると評価されただけなのだ。
現在、新自由主義者たちが「米国型経営システムがすぐれている」と言うのも、それと同じことである。たまたま、米国や中国がバブルだからに過ぎないのではないか。
つまり、「儲かっているものはすぐれている」という短絡的な発想なのである。それが根本的に価値あるものならともかく、現時点でたまたま儲かっているから、それを真似すればいいという貧しい発想なのだ。
1990年代に入ると、日本のバブルが崩壊して、日本経済はずぶずぶと泥沼に沈み込み、その代わりに、米国は日の出の勢いで伸びていった。
だが、原油の暴落をきっかけにして、その逆が起きるのではないかとわたしは想像している。つまり、日本経済の復活と、米国経済の長期低迷である。わたしは、この主張をあちこちで披露しているのだが、残念ながら誰もまともにとりあってくれない。
しかし、実際問題として、金融資本主義のバブルが崩れたら、米国は本当にやっていけるのだろうか。米国はものづくりをほとんど捨ててしまったといってよい。テレビなどとうにつくっておらず、工作機械も風前の灯だ。最大の製造業だった自動車産業を見ても、
GM(ゼネラル・モーターズ)が20%のリストラをしている状態である。GMの株価は、昨年の秋に40ドル台をつけて以来、一本調子で下がり続け、いまや1桁に落ち込んでいるありさまなのだ。
『労働経済白書』の記述がパラダイム転換の象徴
パラダイムが転換するとき、その渦中にある人びとはなかなかそれに気づかないものだ。むしろ、あとになって、あれが転換点だったのだと思い返すことが多い。
わたしが興味深く感じたのは、先日発表された『経済白書』と『労働経済白書』である。前者が経済産業省、後者が厚生労働省によるものだが、その中身がまるで対照的だったのだ。
すでにメディアで大きく取り上げられたので、ご存じの方も多いと思うが、『経済白書』では、この不況を乗り切るためには、もう一度思い切ったリストラをして、日本経済の転換を図るべきだとした。
一方、『労働経済白書』では、いままでやってきた弱肉強食の経営は失敗であり、もう一度終身雇用、年功序列に戻して、安定した日本の経済を取り戻すべきとした。
明らかに閣内不統一ではあるが、わたしは『労働経済白書』のほうが正しいと考える。そして、『労働経済白書』の記述が、ある意味でパラダイム転換の象徴なのではないかと思うのだ。
かつての日本経済に構造的な問題があると言われたのは、バブル崩壊後のことである。従来の日本のシステムでは駄目ということで、延々と30年近く変化を求めてきたのだ。今度は、米国が経済構造の見直しに入る番ではないか。
もちろん、30年間にわたる日本の変化がまったく無意味だったと言うつもりはない。かつての終身雇用、年功序列に問題があったことは確かである。だが、現在は、あまりにも新自由主義的な弱肉強食が行き過ぎているのではないか。
そして、米国を追ってきた中国もまた、同じことになるのではないか。米国と違ってものづくりの基盤はあるものの、やはり金融資本主義のバブルであることは疑いない。
日本でもオリンピックの翌年に昭和40年不況がやってきたように、オリンピック後は深刻な事態に陥るだろうと思う。
昨年秋には上海株が大暴落しているが、東京オリンピックの際にも同じように前年から株価が下がっていた。考えてみれば当然のことで、オリンピックの経済効果は建設中に現われるものなのである。高速道路や高速鉄道の建設、ビルや住宅の建設など、オリンピックの
準備中は活況に湧くが、オリンピックが開幕するころには完全にそれが止まる。株価というものは先を読み込んで形成されるので、前年秋に落ちるのはきわめて合理的なのである。
ただし、中国の場合には、2年後に上海万博があるというのがポイントだろう。日本の場合は大阪万博まで6年の空きがあり、その間に「いざなぎ景気」と呼ばれる景気拡大があった。
中国ではその間が日本より詰まっているのが、はたしてどういう結果になるのか、わたしには分からない。
だが、いずれにしても、米国、中国の経済がかなりガタつくことは間違いないだろう。そして、その引き金を引くのが原油暴落なのである。
前回のコラムでわたしは、原油価格が近い将来、劇的に暴落する事態が起きるだろうと書いた。では、原油価格が大暴落したのちに何が起きるのか。今回はこの点について述べよう。
去る7月25日に、6月の全国消費者物価指数(生鮮食料品を除く)が発表となった。それによると、前年同月比1.9%の上昇と、15年半ぶりの高い上昇率である。
その後も、8月に入ってからは、卵、チーズ、ハム・ソーセージ、冷凍食品などが次々に値上げされ、10月には小麦粉の政府売り渡し価格が20%引き上げられる予定となっている。電気料金も9月に改定があり、さらに来年1月からは一世帯あたり平均800円(東京電力の場合)の大幅な値上げが見込まれている。
この調子でいくと、年内には消費者物価上昇率が3%台に乗るというシンクタンクの予想も出てきた。3%台というのは、バブル最盛期の上昇率である。
この大きな原因は、言うまでもなく原油価格や穀物価格の高騰である。こうした資源高の影響は、企業レベルではすでに大きく受けてきた。
現に、6月の国内企業物価指数(旧卸売物価指数)の上昇率は5.6%に達している。
だが、その上昇を製品価格に転嫁すると需要が落ち込んでしまうために、企業は値上げを抑え込んできたのである。
だが、ここにきて消費者物価が急上昇したということは、企業の我慢が限界にきたことを意味するのだろう。
一方、厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、賃金の上昇率が、2、3月は前年比1.5%上昇だったものが、4、5月で0.8%、6月には0.4%とどんどんと下がっている。資源高をなかなか価格に転嫁できないため、企業の粗利が上がらずに、賃金を抑制しているからだ。
今や、わが国の家計は、賃金低下のなかでの高い物価上昇という、これまで経験したことのない厳しい環境に置かれている。
はたして、この状況はいつまで続くのか。
原油価格暴落で投機マネーの大半は消滅するしかない
現在のような賃金抑制と物価上昇という現象は、原油市場に投機資金が集まっている限りは続くだろう。だが、前回述べたように1年以内には必ず原油バブルは崩壊する。それまでの半年から1年は、家計は我慢が必要だという悲観的な見方しかできない。だが、それ以後の日本経済について、わたしは楽観的な見方をしている。
投機資金が離れれば、原油1バーレル当たり数十ドルから100ドル近い暴落を引き起こす可能性は十分にある。原油1バーレル当たり1ドル上昇すると、日本経済の負担は1500億円増えると言われており、逆に言えば80ドル下落すると14兆円もの負担減が
もたらされるわけだ。不況を吹き飛ばすのに十分な負担減と言えよう。では、原油や穀物価格が暴落したときに、どういうことが起きるのか。
投機資金の一部は日本にやってくるだろう。それによって、国内の不動産や株式が買われ、価格が上がることは容易に想像できる。
だが、それはごく一部だとわたしは見ている。おそらく、7、8割の資金は消滅してしまうのではないか。というのも、バブルの終焉というのは、投機資金がどこかへ逃げていくという終わり方をしない。
いつの世も、マネーが消えて終わりとなり、破産者が続出するのだ。
だが、今回のバブル終焉は、それだけでは終わらない。もっと、根本的な変化が世界経済にもたらされるような気がするのだ。
ここ30年ほどの変化を長い目で見てみよう。事の起こりは、1970年代末、英国にサッチャー政権が成立して、金融ビッグバンが行われたことだった。それによって、従来の金融業とは質の違う金融業が登場した。お金を右から左に動かすことによって、
人の付加価値を奪い去り(M&Aがその典型)、巨万の富を生み出すというビジネスモデルが生まれたのである。
そうした金融資本はどんどんと膨張して、アジアの金融危機の際には、通貨当局が保有する外貨準備よりもはるかに大きな投機資金となって現れた。その投機資金がタイや韓国を攻撃して、国家を資金繰り倒産させた。金融資本はそこに乗り込んで、二束三文で不動産屋や株式を買いたたき、その後に値を吊り上げてから高値で売り抜けた。
その金が1998年以降に日本にやってきて5年間にわたって暴れ回った。そうして日本の資産をごっそりと海外へ持ち出したわけだ。
そこまでは勝ちが見えているレースだった。しかし、獲物とする国がなくなってしまうと、金融資本は行き場を失って、欧米の不動産投機に走ることになる。だが、そこはゼロサムであり、全員が勝てるとは限らなくなってくる。さらにそこから逃げ出した
投機資金が、現在、原油や穀物市場で暴れているのだが、そのバブルがはじけたらどうなるか。
もう、行き場所がほとんどない。なぜなら、彼らのあまりに巨大になった資金に耐えられるような投機の対象(市場)がもう残っていないのである。最後には、膨張しつづけてきた金融資本は行き場を失って消えるしかないのである。
それで、何が起きるのか。パラダイムが変わるとわたしは思うのだ。
日本経済の復活と米国経済の長期低迷が訪れるここ20年間、米国経済は圧勝であった。米国とそのやり方の真似をした中国の経済が圧倒的に強い時代であったといってよいだろう。
そのためか、金融経済の分野では、米国型の新自由主義を信奉する人がいかに多いことか。
だが、そこに大きな落とし穴がある。いま圧勝しているからといって、その金融経済が正しいとは限らないのだ。
日本じゅうがバブルで沸き立っていた1980年代後半を思い出してほしい。当時の米国では、日本的経営が非常にもてはやされていた。
なんと、 MBA(経営学修士)コースの7割で、日本的経営が教えられていたほどである。なんのことはない、日本がバブルで圧勝していたから、日本的経営がすぐれていると評価されただけなのだ。
現在、新自由主義者たちが「米国型経営システムがすぐれている」と言うのも、それと同じことである。たまたま、米国や中国がバブルだからに過ぎないのではないか。
つまり、「儲かっているものはすぐれている」という短絡的な発想なのである。それが根本的に価値あるものならともかく、現時点でたまたま儲かっているから、それを真似すればいいという貧しい発想なのだ。
1990年代に入ると、日本のバブルが崩壊して、日本経済はずぶずぶと泥沼に沈み込み、その代わりに、米国は日の出の勢いで伸びていった。
だが、原油の暴落をきっかけにして、その逆が起きるのではないかとわたしは想像している。つまり、日本経済の復活と、米国経済の長期低迷である。わたしは、この主張をあちこちで披露しているのだが、残念ながら誰もまともにとりあってくれない。
しかし、実際問題として、金融資本主義のバブルが崩れたら、米国は本当にやっていけるのだろうか。米国はものづくりをほとんど捨ててしまったといってよい。テレビなどとうにつくっておらず、工作機械も風前の灯だ。最大の製造業だった自動車産業を見ても、
GM(ゼネラル・モーターズ)が20%のリストラをしている状態である。GMの株価は、昨年の秋に40ドル台をつけて以来、一本調子で下がり続け、いまや1桁に落ち込んでいるありさまなのだ。
『労働経済白書』の記述がパラダイム転換の象徴
パラダイムが転換するとき、その渦中にある人びとはなかなかそれに気づかないものだ。むしろ、あとになって、あれが転換点だったのだと思い返すことが多い。
わたしが興味深く感じたのは、先日発表された『経済白書』と『労働経済白書』である。前者が経済産業省、後者が厚生労働省によるものだが、その中身がまるで対照的だったのだ。
すでにメディアで大きく取り上げられたので、ご存じの方も多いと思うが、『経済白書』では、この不況を乗り切るためには、もう一度思い切ったリストラをして、日本経済の転換を図るべきだとした。
一方、『労働経済白書』では、いままでやってきた弱肉強食の経営は失敗であり、もう一度終身雇用、年功序列に戻して、安定した日本の経済を取り戻すべきとした。
明らかに閣内不統一ではあるが、わたしは『労働経済白書』のほうが正しいと考える。そして、『労働経済白書』の記述が、ある意味でパラダイム転換の象徴なのではないかと思うのだ。
かつての日本経済に構造的な問題があると言われたのは、バブル崩壊後のことである。従来の日本のシステムでは駄目ということで、延々と30年近く変化を求めてきたのだ。今度は、米国が経済構造の見直しに入る番ではないか。
もちろん、30年間にわたる日本の変化がまったく無意味だったと言うつもりはない。かつての終身雇用、年功序列に問題があったことは確かである。だが、現在は、あまりにも新自由主義的な弱肉強食が行き過ぎているのではないか。
そして、米国を追ってきた中国もまた、同じことになるのではないか。米国と違ってものづくりの基盤はあるものの、やはり金融資本主義のバブルであることは疑いない。
日本でもオリンピックの翌年に昭和40年不況がやってきたように、オリンピック後は深刻な事態に陥るだろうと思う。
昨年秋には上海株が大暴落しているが、東京オリンピックの際にも同じように前年から株価が下がっていた。考えてみれば当然のことで、オリンピックの経済効果は建設中に現われるものなのである。高速道路や高速鉄道の建設、ビルや住宅の建設など、オリンピックの
準備中は活況に湧くが、オリンピックが開幕するころには完全にそれが止まる。株価というものは先を読み込んで形成されるので、前年秋に落ちるのはきわめて合理的なのである。
ただし、中国の場合には、2年後に上海万博があるというのがポイントだろう。日本の場合は大阪万博まで6年の空きがあり、その間に「いざなぎ景気」と呼ばれる景気拡大があった。
中国ではその間が日本より詰まっているのが、はたしてどういう結果になるのか、わたしには分からない。
だが、いずれにしても、米国、中国の経済がかなりガタつくことは間違いないだろう。そして、その引き金を引くのが原油暴落なのである。