早起き梟のひとりごと

仕事に追われる日々を少しだけ立ち止まって見つめてみると・・・

安保関連法案 衆議院可決

2015-07-16 04:49:00 | 妄想

写真は、池上 彰「超訳 日本国憲法」新潮新書 780円。

眠れぬ夜、私は妄想する。日本国総理大臣が国連で演説する様を。今の日本国総理大臣は、安倍晋三である。したがって、私の妄想の主役は内閣総理大臣安倍晋三と成る。舞台は国連総会、ブラジル、アメリカ、ドイツ、につぎ4番目に登壇した安倍晋三。

「先ず、日本国総理大臣として、国連のこの場で発言する機会を与えて頂いた議長に感謝致します。初めにひとつの条文を朗読いたします。第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。2前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。今、私(わたくし)が読み上げたものは日本国憲法第9条であります。日本は先の大戦において、アジア諸国の人々に対して多大な損害と苦痛を与えました、また自国に於いては320万人もの尊い命を失いました。その反省を踏まえて、日本国は平和憲法を手にし、二度と戦争をしないと誓いました。そして、すべてを失った焼け跡から新たな一歩踏み出したのです。私(わたくし)はその先人達の努力に敬意を表するものであります。戦後70年、日本は一滴の血も流すことなく、平和を享受してまいりました。一方、戦争や紛争は絶えることありません。日本国民が誠実に希求した、正義と秩序を基調とする国際平和は一向に訪れる気配はありません。日本国民は自信を失いかけました。一国平和主義ではないのか、やはり外に出て血を流さなければ国際社会の一員と成れないのか、国際平和などという理想は捨て、現実を見つめる必要があるのではないのか。政治とは多くは現実の積み重ねであります。理想は現実によって多くは、踏みにじられるものです。しかし、私(わたくし)は思うのであります、政治こそが、理想を実現する手段であると。議長、私 (わたくし)は提案します。国連憲章51条の集団的自衛権を排し、国連加盟国の戦争を禁じた本来の姿に戻すことであります。困難な道筋でありますが、それが国際平和という理想への一歩であると私(わたくし)は信じます。議長。私(わたくし)は宣言します、日本国は今後も憲法第9条を堅持してまいります。しかし、日本の主権を侵害する者があるなら、日本国民は果敢にそれと戦うものであります。その為の智慧と力と誇りを充分、保持するものであります。国際平和という理想を実現するには何が必要なのか、私(わたくし)は、ひとつの言葉を思います、「和を以て貴しとなす」日本の古き為政者が残した言葉であります。和とは人を思いやる心であります。和とは人の立場に立つことであります。和とはまさに寛容の心であります。日本人は古来より、様々ものと共生し、寛容の心を育んでまいりました。今、国際社会が必要としているものは正にこの「和」であると私(わたくし)は信じます。日本は今後もこの「和」を心に刻み国際貢献に尽くしてまいります。議長。私(わたくし)はさらに宣言します。安倍晋三及び日本の優れた官僚達そして何より日本国民一人一人が胸を張り、そして何よりも平和を望んでやまない今上天皇と手を携え、世界の国々が第9条を持てる日を夢見て、貢献していくことをここに誓います。御静聴ありがとうございました。」深々と頭を下げる日本国総理大臣安倍晋三。カメラはオバマ大統領を映し出す。少しあきれ顏。カメラはスパンして憮然とした習近平を映し出す。議場中央やや左側にいたプラユット タイ国首相が立ち上がり拍手を始める。それに促されるように次々に人々が立ち上がり拍手を始める。仕方なさそうに立ち上がり拍手を始めるオバマ大統領。習近平とパク クネ韓国大統領はまだ立たない。鳴り止まぬ拍手が議場を満たす。まずパク・クネ韓国大統領が苦笑しながら立ち上がり拍手を始める。次に習近平中国国家主席が立ち上がり、無表情のまま拍手を始める。それを確認するかのように再び深々と頭を下げた日本国総理大臣安倍晋三。拍手の波が最高潮に達した。カメラは満足気に微笑む安倍晋三の横顔を映し出す。

こんなことあるはずないか。

妄想はここで終わり、私は深い眠りに就く。

今度は、見果てぬ夢を見ながら。