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<星明かり>の露が

2011年02月20日 | チャイルド・ハロルドの巡礼第3編

87
夕暮れ時、きりぎりすは浮かれ騒ぎ、
幼子のように生き、存分に歌う。
ときおり、一瞬、茂みから鳥の鳴き声がして、
それから静まりかえる。
丘に漂ってくるささやき声が聞こえてくるように思えるけれど、
それは空想に過ぎない。というのも、
静寂のうちに<星明かり>の露が、流れる<愛>の涙をそそぎ、
<自然>の懐深く、その色合いの息吹を吹き付けるまで、
涙を落とし続けるからだ。


LXXXVII.

He is an evening reveller, who makes
His life an infancy, and sings his fill;
At intervals, some bird from out the brakes
Starts into voice a moment, then is still.
There seems a floating whisper on the hill,
But that is fancy―for the Starlight dews
All silently their tears of Love instil,
Weeping themselves away, till they infuse
Deep into Nature’s breast the spirit of her hues.

revel:((文))底抜け[お祭り]騒ぎ;(ダンスや仮装舞踏会などを伴った)大騒ぎの宴
brakes:(低木・トウなどの)やぶ,茂み
Starlight:星の光,星明かり
instil:徐々にしみ込ませる
weep:…を泣き暮らす,泣き明かす,泣いて…する((away, out))
infuse:((形式))〈人などに〉(信念・思想などを)吹き込む((with ...));〈信念・思想などを〉(人などに)吹き込む,注ぎ込む((into ...));満たす


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