昨年から嵌っているヒメドロムシの仲間。
色々と文献を調べてみるが、わからないことが多い。福岡・島根・鳥取・大阪・愛知ではまとめられた文献を見つけられたが、中部以北でのまとまった記録がほとんど無いのが痛いところ。
過去には新潟が誇る馬場金太郎博士が新潟のヒメドロムシをまとめているが、こちらはまだ未見。入手せねば!
上の話は分布の話だが、分類も未だしっかりしていないようで、名前未確定のまま記録されている種類もいる。
さて、表題のナガアシドロムシ類。
国内には
キベリナガアシドロムシ[Grouvellinus marginatus]
ツヤナガアシドロムシ[Grouvellinus nitidus]
マルナガアシドロムシ[Grouvellinus subopacus]
ババナガアシドロムシ[Grouvellinus babai]
ナガアシドロムシの一種[Grouvellinus sp.]台湾に近縁種と思われるものがいるらしい。
の5種が分布していることになっている。
マルナガアシ・ババナガアシは南西諸島に、ナガアシドロムシの一種は九州に分布し、共に足が赤褐色で区別は容易。
そうなると本州で見られるものはキベリナガアシとツヤナガアシということになる。
図鑑を見ても本州としか書いていないので、山形県内にいるかどうかは不明だけれども。
原色日本甲虫図鑑(Ⅱ)では、両種の区別点として前胸背の光沢、前胸背の隆起、上翅の皺などが上げられているが、
緒方・中島(2006)では、個体変異が大きいため前胸背の光沢は使えず、確実な区別点は前胸背の隆起だとしている。
キベリナガアシは側面から見たときに隆起が小さいため比較的平坦に見え、ツヤナガアシは強く湾曲しているとのこと。
報告には写真が載っており、比べてみると良くわかる。
このことを踏まえて数少ない手持ちのナガアシドロムシ類の標本を見てみたところ、どうも微妙でよくわからない…
下のものはほぼ間違いなくツヤナガアシなんだろうが、上のものが微妙。
頭の角度を差し引いても、下のものよりも明らかに隆起は弱い。が、平坦と呼ぶのも難しいか?
個体変異の可能性もあるが、変異の幅がわからなければ同定には使えなくなるんだろうか?
前記の緒方・中島(2006)ではキベリナガアシの中部以北の確実な記録がないとしているので、個体差の線が大きいのだろう。
もし、キベリナガアシなら大発見か!?
参考文献
緒方健・中島淳,2006.福岡県のヒメドロムシ.ホシザキグリーン財団研究報告(9):227-243
過去記事の中にキベリナガアシと出てきていますが、そこはなんというか素人の個人のブログということで大目に見ていただけると幸いです
今回の上のようなものをキベリナガアシとして書いています。
他にツヤドロの仲間もだいぶ怪しいのですが、そこについてはまたいずれ・・・。
色々と文献を調べてみるが、わからないことが多い。福岡・島根・鳥取・大阪・愛知ではまとめられた文献を見つけられたが、中部以北でのまとまった記録がほとんど無いのが痛いところ。
過去には新潟が誇る馬場金太郎博士が新潟のヒメドロムシをまとめているが、こちらはまだ未見。入手せねば!
上の話は分布の話だが、分類も未だしっかりしていないようで、名前未確定のまま記録されている種類もいる。
さて、表題のナガアシドロムシ類。
国内には
キベリナガアシドロムシ[Grouvellinus marginatus]
ツヤナガアシドロムシ[Grouvellinus nitidus]
マルナガアシドロムシ[Grouvellinus subopacus]
ババナガアシドロムシ[Grouvellinus babai]
ナガアシドロムシの一種[Grouvellinus sp.]台湾に近縁種と思われるものがいるらしい。
の5種が分布していることになっている。
マルナガアシ・ババナガアシは南西諸島に、ナガアシドロムシの一種は九州に分布し、共に足が赤褐色で区別は容易。
そうなると本州で見られるものはキベリナガアシとツヤナガアシということになる。
図鑑を見ても本州としか書いていないので、山形県内にいるかどうかは不明だけれども。
原色日本甲虫図鑑(Ⅱ)では、両種の区別点として前胸背の光沢、前胸背の隆起、上翅の皺などが上げられているが、
緒方・中島(2006)では、個体変異が大きいため前胸背の光沢は使えず、確実な区別点は前胸背の隆起だとしている。
キベリナガアシは側面から見たときに隆起が小さいため比較的平坦に見え、ツヤナガアシは強く湾曲しているとのこと。
報告には写真が載っており、比べてみると良くわかる。
このことを踏まえて数少ない手持ちのナガアシドロムシ類の標本を見てみたところ、どうも微妙でよくわからない…
下のものはほぼ間違いなくツヤナガアシなんだろうが、上のものが微妙。
頭の角度を差し引いても、下のものよりも明らかに隆起は弱い。が、平坦と呼ぶのも難しいか?
個体変異の可能性もあるが、変異の幅がわからなければ同定には使えなくなるんだろうか?
前記の緒方・中島(2006)ではキベリナガアシの中部以北の確実な記録がないとしているので、個体差の線が大きいのだろう。
もし、キベリナガアシなら大発見か!?
参考文献
緒方健・中島淳,2006.福岡県のヒメドロムシ.ホシザキグリーン財団研究報告(9):227-243
過去記事の中にキベリナガアシと出てきていますが、そこはなんというか素人の個人のブログということで大目に見ていただけると幸いです
今回の上のようなものをキベリナガアシとして書いています。
他にツヤドロの仲間もだいぶ怪しいのですが、そこについてはまたいずれ・・・。
僕はまだ採集できていません!!
目標の内に入ります。
大きさは1ミリくらいですか??
流れのゆるい方がいいですか??
足が長いのでもう少し大きく見えます。
ちなみに残念ながらこの仲間は北海道にいないようです。
北海道はヒメドロ自体が少ないですから、こちらとは狙いどころが違う可能性もありますね。
流れのゆるさよりも、川底の状態や、周りの環境などのほうが大事かもしれません。
数をあたってみて見極めてくださいとしか…
これは頑張って採集しなさいって言う事なのでしょうか?
僕的にはキマワリのちっちゃい版見たいなイメージの虫です。
臭いはなさそうですね
この記事を書いていて自分でもさっぱりだったもので…。
ヒメドロが頭から離れないのは、まさに採りなさいという天からの啓示でしょう(笑)