最上の自然

自分の見たものを自由気ままに紹介していきます。
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キノコゴミムシ

2019-06-20 22:54:19 | 標本

キノコゴミムシ Lioptera erotyloides
2019年6月採集 新潟県産


分布:北海道、本州、四国、九州
県内:上越×、中越○、下越×、佐渡×、粟島×
体長:15㎜前後

いかにもキノコにいますという色彩のゴミムシ。
カワラタケのようなキノコが生えている立ち枯れや倒木で見られるほか樹液に来ていることもある。

特徴的な模様で区別は容易。

ニセマグソコガネダマシ

2019-05-31 21:02:27 | 標本

ニセマグソコガネダマシ Trachyscelis sabuleti
2019年5月採集 新潟県産


分布:本州、九州
県内:上越×、中越○、下越×、佐渡×、粟島×
体長:3mm前後

海浜性のゴミムシダマシの仲間。
「ゴミムシ」ダマシだが、名前のようにニセマグソコガネというコガネムシのそっくりさん。
丸い体型とよく掘れそうな前脛節がよく似ている。(参照

写真のものは夜間に海藻の下にいたもの。砂は比較的荒く、砂利に近かった。
他にも日中に篩で採ったこともあり、そちらは細かい砂でイネ科の植物の根際から採集。
採集した年は違うがどちらもほぼ同じ場所で、複数採集しているので好みの環境はいまいちわからない。

似ている種類にミナミニセマグソコガネダマシ[T. chinensis]がいるが、鞘翅の溝が浅く、脛節がやや細長い。
トカラ以南に生息していて、分布は重ならない。

オオハンミョウモドキ

2019-04-23 00:50:56 | 標本

オオハンミョウモドキ Elaphrus japonicus
2019年4月採集 新潟県産


分布:本州
県内:上越×、中越○、下越×、佐渡×、粟島×
体長:8mm前後

湿地に生息するゴミムシ。
しばしば高地の湿原に…と書かれるが、新潟(きっと日本海側の生息地のほとんど)では低山帯から生息し、ひどいところだと標高100m以下でも採れるところがある。
中越地方でしか探していないので採集したのは中越地方だけだが、県内には広く生息しているはず。
代表的なミズバショウが生える湿地はもちろん、休耕田、沢の脇、染み出し水、池のふち、雪が残りやすい場所の脇などなど結構色んな環境で見られる。

ハンミョウモドキの仲間はいくつかいるが、みんな似ている。
ヒメ(北海道)、コ(北海道、本州)は一回り小さく、エゾ(北海道)は緑がかる。
ワタラセ(本州)が一番似ているが、黒っぽくエリトラの青い紋が小さい?ような気がするがよくわからない
ワタラセは渡良瀬遊水地が一番の有名産地だが、青森にもいるらしいので、もしかしたら県内にもいるかもしれない。

タンゴヒラタゴミムシ

2019-04-08 22:49:40 | 標本

タンゴヒラタゴミムシ
2019年3月採集 新潟県産


分布:北海道、本州、四国、九州
県内:上越×、中越○、下越○、佐渡×、粟島×
体長:7-9mm

河川敷に多く生息しているゴミムシ。
活動期に採集したことがないので、生活史などはよくわからない。
冬季の朽ち木崩しや土盛り堀などで採集できる。

似ている種類はいなさそう。

ナカグロキバネクビナガゴミムシ

2019-04-07 23:21:21 | 標本

ナカグロキバネクビナガゴミムシ Odacantha puziloi
2019年4月採集 新潟県


分布:北海道、本州
県内:上越×、中越○、下越×、佐渡×、粟島×
体長:6-7mm

湿地などの水辺環境に生息するゴミムシ。
水生昆虫のついでに採れることが多く、草の踏み付けで浮いてくる。

チャバネクビナガゴミムシと似ているが、体型が細長く、より透明感のある色彩をしている。

アオホソゴミムシ

2019-03-17 23:19:13 | 標本

アオホソゴミムシ Drypta ussuriensis
2019年3月採集 新潟県産


分布:北海道、本州、九州!
県内:上越×、中越×、下越〇、佐渡×、粟島×
体長:8mm前後

河川敷などの湿潤な環境に生息するゴミムシの美麗種。
越冬中のものしか採集したことがないが、活動期はどこで何をしているのだろう??
越冬は主に朽ち木で、細いものから太いもの、材中から樹皮下、表面についている土の中などから出る。

似ている種類にオオアオホソゴミムシ[Desera geniculata]とモリアオホソゴミムシ[Desera confusus]がいるが、この二種は細長いうえに属も違う。
図鑑によれば爪が違うらしいが、現物がすぐに出ないので詳しいことは不明(笑)

図鑑やブログなどでは北海道、本州(北東部)の分布となっているが、ここのサイトでは九州も分布に含まれている。過去には誤同定の記録もあったらしいので、この九州の分布も誤同定に基づくものだろうか?

※ゴミムシ屋さんからいただいたコメントで、九州の記録は確実だとのこと!

チビデオゾウムシ

2018-04-25 22:39:22 | 標本

チビデオゾウムシ Acalyptus carpini
2018年4月採集 新潟県産


分布:北海道、本州
県内:上越×、中越〇、下越×、佐渡×、粟島×
体長:2.5mm前後

ヤナギにつくゾウムシ。春先のヤナギのスィーピングでたくさん採れる普通種。
色彩変異が大きいが、基本的には右側のツートンカラーのものが多い。

似ている種類は特になし。デオ(出尾)の名の通り、少し腹端が露出している。

スゲノハラジロヒメゾウムシ

2018-04-24 07:38:13 | 標本



スゲノハラジロヒメゾウムシ Limnobaris japonica
2017年7月採集 新潟県産


分布:北海道、本州
県内:上越〇、中越×、下越×、佐渡×、粟島×
体長:3.5-4mm

湿地に生息しているゾウムシ。スゲにつく。
標高1400m程の高層湿原で採集したが、平地にも生息しているらしい。

ハラジロの名前の通り、腹面が白色の鱗片で覆われるため、近縁種との区別は容易。

ムネスジノミゾウムシ

2018-04-23 08:39:36 | 標本

ムネスジノミゾウムシ Orchestes amurensis
2018年4月採集 新潟県産


分布:北海道、本州、四国、九州
県内:上越〇、中越○、下越×、佐渡×、粟島×
体長:2.5mm前後

ナラなどにつくノミゾウムシの仲間の普通種。

小楯板付近に白色毛からなる白紋があるのが特徴。
名前のムネスジは前胸背板の模様からだが、筋状にならないことも多い。

ズグロホソオオキノコ

2018-03-22 12:36:20 | 標本

ズグロホソオオキノコ Dacne zonaria
2017年5月採集 新潟県産


分布:北海道、本州、四国、九州
県内:上越×、中越○、下越×、佐渡×、粟島×
体長:3mm前後

低山帯に多いオオキノコムシの仲間。
あまり見たことがないと思っていたが、意識して探すといっぱいいた採集のレベルが知れますね(汗

本種の属するDacne属(ホソガタオオキノコムシ属)はいくつかの種類がいるが、名前の通り多少細長い。
頭部・胸部・脚部(腿節・脛節)は黒色で鞘翅の斑紋はやや湾曲する。