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2008年の映画・星取表

2008-12-30 21:30:35 | 映画(映画館)
★★★★★
黄金狂時代(チャーリー・チャップリン)旧作
君のためなら千回でも(マーク・フォースター)
接吻(万田邦敏)
実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(若松孝二)
気違い(渋谷実)旧作
ぐるりのこと。(橋口亮輔)試写会
世界で一番美しい夜(天願大介)
アフタースクール(内田けんじ)
飢餓海峡(内田吐夢)旧作
ノーカントリー(ジョエル&イーサン・コーエン)
旅芸人の記録(テオ・アンゲロプロス)旧作
カリガリ博士(ローヴェルト・ヴィーネ)旧作
座頭市物語(三隅研次)旧作
歩いても 歩いても(是枝裕和)

★★★★
ジプシー・キャラバン(ジャスミン・デラル)
コントロール(アントン・コービン)
光州5・18(キム・ジフン)試写会
笛吹川(木下惠介)旧作
靖国 YASUKUNI(李纓)
ジョイ・ディヴィジョン(グラント・ジー)
キンキーブーツ(ジュリアン・ジャロルド)旧作
シークレット・サンシャイン(イ・チャンドン)
イースタン・プロミス(デイヴィッド・クローネンバーグ)
花はどこへいった(坂田雅子)
敵こそ、我が友 ~戦犯クラウス・バルビーの3つの人生~(ケヴィン・マクドナルド)
闇の子供たち(阪本順治)
この自由な世界で(ケン・ローチ)
未完成交響楽(ヴィリ・フォルスト)旧作
潜水服は蝶の夢を見る(ジュリアン・シュナーベル)
トゥヤーの結婚(王全安)
大人は判ってくれない(フランソワ・トリュフォー)旧作
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(ポール・トーマス・アンダーソン)
白い馬・赤い風船(アルベール・ラモリス)旧作
LOOK(アダム・リフキン)
ヤング@ハート(スティーヴン・ウォーカー)試写会
休暇(門井肇)
ピアノチューナー・オブ・アースクエイク(クエイ・ブラザーズ)
クララ・シューマンの愛(ヘルマ・サンダース=ブラームス)
紅いコーリャン(張芸謀)旧作
水玉の幻想・ホンジークとマジェンカ(カレル・ゼマン)旧作
ボーダータウン 報道されない殺人者(グレゴリー・ナヴァ)
グリーン・デスティニー(アン・リー)旧作
フランケンシュタイン(ジェイムズ・ホエール)旧作
青い鳥(中西健二)
厳重に監視された列車(イジー・メンツェル)旧作
ノン子36歳(家事手伝い)(熊切和嘉)
レス・ポールの伝説(ジョン・ポールソン)
チェ28歳の革命(スティーヴン・ソダーバーグ)試写会

★★★
はじらい(ジャン=クロード・ブリソー)
線路と娼婦とサッカーボール(チェマ・ロドリゲス)
長江哀歌(賈樟柯)
ファーストフード・ネイション(リチャード・リンクレイター)
みえない雲(グレゴール・シュニッツラー)旧作
サルサとチャンプルー(波多野哲朗)
告発のとき(ポール・ハギス)試写会
いま ここにある風景(ジェニファー・バイチウォル)
8 1/2(フェデリコ・フェリーニ)旧作
夜のひとで(長谷和夫)旧作
制服の処女(レオンティーネ・ザガン)旧作
ヨコヅナ・マドンナ(イ・ヘヨン)試写会
フツーの仕事がしたい(土屋トカチ)
ハムスター・プロウコク氏 靴屋はいやだの巻・悪魔の発明(カレル・ゼマン)旧作
歴史は夜作られる(フランク・ボザージ)旧作
ラット・フィンク ~ボクのビッグ・ダディ~(ロン・マン)
羅生門(黒澤明)旧作

★★
ビルマ、パゴダの影で(アイリーヌ・マーティー)
非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎(ジェシカ・ユー)
僕の彼女はサイボーグ(クァク・ジェヨン)
アクロス・ザ・ユニバース(ジュリー・テイモア)試写会
女工哀歌(ミカ・X・ペレド)
おくりびと(滝田洋二郎)
BOY A(ジョン・クローリー)試写会
ロック誕生 The Movement 70’s(村兼明洋)
帝国オーケストラ(エンリケ・サンチェス=ランチ)
ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢(ジェイムズ・D・スターン&アダム・デル・デオ)
未来を写した子どもたち(ロス・カウフマン&ザナ・ブリスキ)


哀憑歌(金丸雄一)
パレスチナ1948・NAKBA(ナクバ)(広河隆一)
おいしいコーヒーの真実(マーク&ニック・フランシス)
ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-(エドガー・ライト)試写会
赤んぼ少女(山口雄大)
ダージリン急行(ウェス・アンダーソン)
ジュテーム わたしはけもの(星田良子)
誰も守ってくれない(君塚良一)試写会
中華学校の子どもたち(片岡希)



なんだか今年は凶悪キャラがいっぱい現れて長く感じられた1年だったような。橋下、KATO、田母神、KOIZUMI…。映画の話ではない。映画の話ではないが、“最凶紅白”で藤原帰一の歌う「ぼくちん東大教授ですがホット・ファズとかもわかるよ」と田母神の歌う「わたしが無名の兵士であることは絶対にない」とはリンクしてることは疑いない。受験などの競争で勝ち続けてきた男がゲーム的な世界観の映画を好ましく思うということ。上官から命令されて死地へ赴く兵士の立場に立つことはありえない、自分は絶対に命令をくだす立場であると確信してる男の示す単細胞な歴史認識。
そうしたやつらの言葉を、世界観を一顧だにしたくないものの、いろいろな映画の中に彼らの姿の影を見ることのできるのもまた事実である。『ビルマ、パゴダの影で』の映画の内容はさっぱり覚えてなくても、そこで聞いた「強姦許可証」という言葉は胸の奥にとどまって消えることのない。ビルマ(ミャンマー)の軍事政権が国民に対して圧政を敷く。そんななか、軍隊みたいなものがわざわざ「許可証」を印刷して証拠品を残すはずはない。残すはずはなくても、民間人への強姦を暗黙のうちに認め、奨励さえするような空気があることは容易に推測できる。一石二鳥・三鳥にもなって便利なので。ビルマの兵隊が民間人を強姦して獣欲を満たすとともに威圧効果や結束を固める効果をも得ることは、橋下や東国原がTVにいっぱい出演することとたいへん共通している。そして昔の日本映画『気違い』によれば、村人みんなが少しずつ軍人などの役割を分担してるような共同体=共和主義の社会においては、政治家の役割を進んで引き受けようとするのはもっとも恥知らずで汚い男、ということが描かれてる。政治家や軍隊が汚いのは今に始まった話でなく、万国共通に古来から連綿と続いてきた。ひとつの映画を見てそういったことを推測できるわけでもない。『火の鳥』の各話がそれぞれ独立した作品として楽しめて、なお全体の底をゆったりと流れるものがあるみたいに、ひとつひとつの映画が底のところで結びつき、これまで生きてきた人生とも共鳴して、なにか大きなひとつの世界を形づくる。その世界はまたひとりひとり異なった姿を示す。上記の星取表は、無職で独身で精神科入院歴ありのシロート童貞であるオラの、東大のセンセや空軍トップとはまた異なっていびつでもあろう価値観を表すものであり、それをみなさまに押しつけるつもりはまったくない。
まったくないけど、世間の多くの人が今年の最高の映画としてバットマン映画の新作ダークナイトを推してますよな。オラもそれを見れば★★★★★かもわからない。けどさ、上画像の1970年代にタカラが作った変身サイボーグのおもちゃみたいな人間とバイクが合体したようなメカが出てくるそうじゃないですか。40過ぎてそんなもん見れるかよ。ウルトラセブンが子ども向けの設定で高尚な内容を表現してるからといって、ウルトラセブンを大人向けも含めた全作品中の年間最高作品に選べますでしょか。
ダークナイトは、「スーパーヒーロー映画に抵抗を示さないお客」を集めて成り立ってる。そうしたお客を集める興行形態としての映画というものは、TV資本に頼った邦画など、すでに内部から腐食を始めており、TVが広告収入の減少や若者のTV離れで急速に劣化してるように、ビジネス・モデルとしては破綻の危機と隣り合わせにあるんじゃないかナ こんなにいっぱい見といて言う台詞じゃないけどさ。先日『チェ28歳の革命』の試写会のあとロビーで続編の前売り券が特典付き1300円で売られており、若い男子が「3人で見れば1000円じゃん。そういや最近3人で見てないよな。300円の差はでかいよ」と。高校生か。若いってうらやましい。

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2 コメント

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名作 (kimion20002000)
2009-01-11 12:18:18
TBありがとう。

新作もドンドン見たいけれど、名作でじっくりと観賞したいものがまだまだありますからねぇ。

今年もヨロシク。
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こんにちは (冬のマーケット)
2009-01-12 23:42:23
あけましておめでとうございます。こちらこそよろしくお願いいたします。
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