■真玉橋(まだんばし)■
今日、豊見城間切にかかる真玉橋の修復工事が終わった。
物流の要にあたる大橋の竣工式典に立ち会ったのは、
王府の三司官、表十五人衆、そして評定所筆者の高官である。
厳粛な儀式に相応な顔つきでいなければならないのを忘れて、
寧温は始終笑顔だ。
マングローブの森にかかるアーチ橋は弾むように陸地を結んでいる。
「これで那覇からの物資の輸送が効率的になりましたね」
「あれだけ予算をいじった寧温が決して譲らなかった公共工事だもんな」
「朝薫兄さん、その言い方は違います。
まるで私が公共事業潰しの鬼役人みたいではありませんか。
私はただ優先順位を決めただけです。
この橋は庶民たちにとっても必要な橋です」
「ぼくもそう思う。きっと百年後も役にたつ橋だ」
「テンペスト(上) 196-」より (池上永一著/角川書店)
はーい。真玉橋です。
真玉橋は1522年に築かれました。
その後、改修や修復工事などが行われ、
テンペストの↑の場面は、1836年の大規模な改修工事の場面かと。
沖縄独特の石造文化として誇る真玉橋でしたが、
やっぱり沖縄戦で破壊。
↑発掘作業の様子
その後の改修工事&発掘作業で、
当時の真玉橋の遺構が現在の真玉橋の両端に、
文化財として残されています。
現在の真玉橋です。
橋の向こう側は豊見城市。
こちら側が那覇市になります。
この日はお天気も悪く、どんよりとしていましたが、
お天気の日は、この白い橋が目にまぶしく写ります。
国場川。
真玉橋遺構と、現在の真玉橋。
こういった街中にある文化財もちょっと目にとめてみると
面白い発見があるかも★
↑ところで引用した部分の、寧温君と朝薫のやり取り。
まさに今でいう「事業仕分け」よね(笑)
「テンペスト」を読んだ方ならお分かりかと思いますが、
あまりのフィット感に笑えます。
(あ、ちなみにテンペストのほうが先です)
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